2021年5月21日10:20
アクセンチュアと資生堂は、2021年5月11日に記者説明会を開催し、合弁会社「資生堂インタラクティブビューティー株式会社(SHISEIDO INTERACTIVE BEAUTY)」を2021年7月に設立することで合意したと発表した。
DXでビューティ市場に革新を
資生堂 CEO 魚谷 雅彦氏は「資生堂はデジタルトランスフォーメーション(DX)によって、ビューティ市場に革新をもたらします。そして、そのチャレンジを共にしていただくアクセンチュア社と一緒に取り組んでまいります」と意気込みを見せた。
資生堂のミッションは、ただ単に化粧品を販売することではなく、人々に美の価値を提供することで、元気になってもらい、幸せに暮らしてもらうことで、より良い世界を作ることだという。それに向け、DXは重要な役割を果たすとした。また、生活者一人一人の個性、多様性は重要であり、美に対するニーズも異なる。
「デジタルは商品開発からサプライチェーン、パーソナルなビューティやウェルネスを実現することを可能にする力を持っています。事業としてパーソナル・ビューティー・ウェルネスの会社となっていく。これが会社の使命を実現することと信じています」(魚谷氏)
個々のデータに基づいたマーケティング実施
DX推進は3つのポイントがあるという。1つめは、個々のニーズに合わせてターゲットを絞り込んで関係性を作っていくことだ。2つめは、個々のデータに基づいたマーケティングを展開。これにより、購買に基づいたECを構築していくことも可能だ。3つめは、コロナ禍により働き方が変わったが、データを活用して生産性の高い仕事ができるとしている。つまり、顧客との関係づくり、顧客との関係に基づいたマーケティングや事業、資生堂社員の働き方改革の3つがDXで重要であるとした。
資生堂は2016年にデジタルに関する拠点をニューヨークに作り、世界中のグループがDXに取り組むためのリード役をしてきた。デジタルアカデミーでは7,000名を超える受講者がいる。購買に関しては従来は店頭で行うのが主だったが、ビューティコンサルタントがWebのライブストリーミングで情報を伝えて、顧客は店舗にeコマースで発注する取り組みを進めている。資生堂の事業でもデジタルが加速してきたが、「世界はもっと速いスピードで動いています」と魚谷氏は話す。
そのため、従来のトレンドから一歩踏み込むために、デジタルに特化した能力を持つパートナーとの協業を議論した中で、アクセンチュアと合弁会社を設立することとなった。
ビューティをよく知るデジタル、ITの専門集団を目指す
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