2021年5月26日13:00
グーグル・クラウド・ジャパン(Google Cloud)は、2021年5月25日から2週にわたってデジタルカンファレンス「Google Cloud Day: Digital ‘21」を開催しているが、基調講演ではファーストリテイリングとNTTデータが登壇した。同社では、基調講演後に両社の取り組みを紹介する報道機関向けの説明会を開催した。
グーグル・クラウド・ジャパン合同会社 日本代表 平手 智行氏によると、Google Cloud では、企業等の変革を支援する4つのクラウドを提供しているという。ビジネスインテリジェンスに欠かせないデータ分析の「データクラウド」、ハイブリッド・マルチクラウドを実現する「オープンクラウド」、生産性やコラボレーションを実現する「ピープルクラウド」、ビジネスに重要なすべての要素を確実に保護を実現する「トラステッドクラウド」だ。また、業界や業種に即したソリューションを整備している。
ファーストリテイリングは情報製造小売業への変革を加速
グローバル13万人が常時つながる体制を整備
具体的な事例として、ファーストリテイリング グループ執行役員 田中 大氏が、同社の取り組みを紹介。ファーストリテイリングは、ユニクロやGUなど、8ブランドを展開している。売り上げは2兆円を超え、30カ国、3,500店舗を展開している。独自のコンセプト「ライフウェア」により、シンプルで上質な普段着を作っていくことを目指している。
同社の「有明プロジェクト」は、情報製造小売業への変革に向けた全社改革となる。これによって、顧客との接点を持ちながら、商品管理、生産管理、物流もコントロールしていくことを目指している。店舗から工場までを情報でリアルタイムにつなぐことで、顧客がほしいと思う商品を有機的に生産していきたいそうだ。
着こなし発見アプリ「スタイルヒント」では、コーディネイトと商品を紐づける取り組みを行っているが、Google Cloud の画像認識・データ解析技術を活用し、グローバルでサービスを展開している。2020年にはアプリと連動した売場「StyleHint原宿」も出店した。
また、「 Google Workspace 」を使い、世界中の店舗からリアルタイムに顧客や店舗スタッフの声を集め、「BigQuery」で分析することを通して、新しい商品やサービスの開発につなげる取り組みを進めている。これにより、「グローバルの13万人がダイレクトに常時つながることができるようになっており、店舗で今日聞いた声をもとに商品開発や工場での生産など、どんどん進化させています」と田中氏は話す。さらに、AIを活用した需要予測により、生産性向上につなげているそうだ。
ハイブリッド/マルチクラウド環境でアプリケーションを統合管理
NTTデータは8月、9月にファーストリリースを予定
NTTデータでは、基調講演は ITサービス・ペイメント事業本部 カード&ペイメント事業部 事業部長 栗原正憲氏が、記者説明会はカード&ペイメント事業部 デジタルペイメント開発室長 神保 良弘氏が登壇し、「Digital CAFIS」の中核プラットフォームに Google Cloud を採用した事例を紹介した。
NTTデータのカードペイメント事業部では「CAFIS」を中心とするペイメントサービスを展開している。CAFISは、金融機関・カード会社、国内100万店と接続する国内最大級のキャッシュレス総合プラットフォームだ。これまでの35年の運用を通し、月間9億件を超えるトランザクションを処理している。現在、NTTデータではCAFISのデジタル化に取り組んでいる。
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