2022年5月10日16:30
滋賀県とカヤックは、滋賀県のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進による、地域の魅力発信・関係人口の拡大と地域コミュニティの維持・活性化を図ることを目的に、2022年5月9日に連携協定を締結した。
カヤックのもつデジタルプラットフォームである移住スカウトサービス「SMOUT」および、デジタル地域コミュニティ通貨「まちのコイン」を滋賀県に導入し、ローカルDXの実現につなげていく。なお、カヤックが自治体とDXに関する連携協定を結ぶのは初めてとなるそうだ。
コロナ禍は、密を避ける行動や複業の普及、テレワークをはじめとする働き方の多様化など、大きな変化をもたらしている。この変化は人口にも影響し、2021年は東京23区が現在の形で取り始めた2014年以来初めて転出した人が転入を上回る1万4828人の転出超過となった。また、転入超過は10都道府県で、関西圏の大阪府、滋賀県は転入超過となった。
都市圏では若い世代(20代から40代が全体の7割)を中心として地方移住に関心が高く、カヤックが運営する移住スカウトサービス「SMOUT」の登録者数も2022年3月末で3万4,238人と前年同月比で1.5倍になった。また、滋賀県においても移住相談件数、移住セミナー参加者数および移住者数が増加傾向にある。
一方で、滋賀県内でも過疎地域が追加されるなど、少子高齢化、事業継承者をはじめとする地域づくりの担い手不足拡大の地域課題がある。こうした地域課題に対し滋賀県は、地域づくりへの主体的な参画やイベントなど地域交流に参加する全国の「関係人口(訪問系)」を呼び込むため、官民が連携したデジタル戦略が必要と考えカヤックとパートナーシップを組むこととなった。
「多様な人がつながり、活躍できるローカルDXの実現に向けた協定」では、カヤックのもつデジタル技術を活用し、全国から各分野で活躍する人と滋賀県との関係性を深化させ、地域交流やまちづくりへの参加を促すことで地域活性化と持続可能な地域運営を目指す。
日本で17地域に導入されている「まちのコイン」を滋賀県内で導入する予定だという。同通貨を導入することで、地域ごとの価値や可能性を掘り起こし、お金で買えない「つかう」「あげる」体験を提供していく。またコインを媒介に、地域を訪れる、巡る人を増加させ、地域内外の人が楽しみながらつながりを深めることで、「まちのにぎわいづくり」を目指す。
なお、「まちのコイン」は2022年4月末現在、神奈川県小田原市・鎌倉市・厚木市・日吉エリア、たまプラーザ地区、東京都下北沢エリア、秋葉原エリア、長野県上田市、大阪府八尾市、香川県多度津町、高知県高知市、岡山県新庄村、鳥取県智頭町、福岡県八女市、沖縄県石垣市の15地域で導入中だ(東京都大塚エリア、長野県佐久市は終了)。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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