2020年12月3日18:15
カヤックは、コミュニティ通貨(電子地域通貨)サービス「まちのコイン」が、長野県上田市と上田市内3商工団体、マモル株式会社が連携し実施する「デジタルコミュニティ通貨実証実験」に、活用されると発表した。2021年2月1日~2022年3月31日まで実施する予定だ。
「まちのコイン」は、2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で採択されて以来、神奈川県小田原市、福岡県八女市、東京都大塚駅周辺、神奈川県たまプラーザ周辺の4地域で活用されているという。同実証実験では、「まちのコイン」の導入により、観光客などの交流人口・関係人口促進を図りコロナ禍で落ち込む地域経済の発展を目指すと共に、市民が楽しみながら自然とSDGsを意識し、市民同士や市民と商店との新たな地域交流が生まれることが期待されているという。
上田市では、最先端技術・デジタルツ-ルの活用を図ることが、市民の利便性、業務の効率化、財政負担の軽減などにつながると考え、令和2年度よりスマートシティ化を推進してきました。2020年10月1日からは、公共交通にQRコード決済を導入した実証実験が始まっている。
同実証実験では「まちのコイン」を活用した「もん」(上田市の通貨名)を市内の商店を中心に2021年2月1日から導入する予定だ。地域振興券などと異なり、AppStoreおよびGoogle Playで誰でも「まちのコイン」アプリをダウンロードできるため、上田市内だけではなく市外の方にも「もん」を利用できるとしている。
同実証実験のテーマは、日本酒や味噌など”発酵”系の特産品が多い上田市らしく、人、お店、地域、食など、さまざまなベクトルが”発光”し、成熟(”発酵”)するなど複数の意味を込めて”ハッコウ”を使い、お店と人、お店と地域、人と地域のつながりが「おいしくうまれる」イメージを持たせたという。また通貨名の「もん」は、上田市が戦国武将で有名な真田家の郷であり、特に真田幸村公は、義理堅く、誠実な姿から多くの武将ファンから慕われているという。その真田家の家紋の1つに“六文銭”があり、今回の「もん」はこのような市民の誇りである真田家ゆかりの家紋であり、古くは通貨単位であったもん(文)に決まった。
利用者は、「まちのコイン」アプリをダウンロードし、QRコードを介して、ポイントを獲得、利用できる。また、地域活動などに参加するとポイントを獲得し、獲得したポイントは加盟店等で利用することが可能だ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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