2023年3月8日13:45
髙見沢サイバネティックスとパナソニック コネクトは、ウォークスルー型の顔認証改札機を開発し、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)が2024年度末までに全駅に導入する予定であると発表した。パナソニック コネクトの顔認証技術、高見沢サイバネティックスが開発した改札機を組み合わせた。
これまで両社は、Osaka Metroの都市型MaaS構想「e METRO」の取り組みの一環として、2019年より「顔認証を用いた次世代改札機」の実証実験に参加してきた。大国町駅をはじめとする一部の駅で、Osaka Metro社員や車いすを使用した人に向けた実証実験を継続し、実験中に得たデータや知見をもとに改良を重ねた結果、このほど2025年の大阪・関西万博に向けて新たな技術の導入で「圧倒的に便利な改札」の実現を目指すOsaka Metroにより、「ウォークスルー型顔認証改札機」として採用されることとなった。
利用者は、事前にOsaka MetroのMaaSアプリである「『e METRO』アプリ」を通じて本人の顔画像を登録し、使用する乗車券と本人の情報を紐づけておくことにより、カード等の媒体を要することなく、改札を通過することができるようになる。改札機の機能としては、改札通過時に、顔照合によって利用者および乗車券情報の特定を行い、上位サーバに乗車券と処理機器の情報を伝送することにより、利用者が所有する通行権利を判定・応答する。また、デザインでは、入場側・出場側のデザインを非対称とすることにより、利用者を「迎え入れる」、「送り出す」というおもてなしをイメージした演出を施していることに加え、顔認証の精度を上げるため照明の付いたアーチを設けるとともに、扉部分には透明なクリスタル調の素材を用い、通路案内を行うイルミネーションを採用している。
なお、2025年に開催される2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の実施に間に合う形で導入が進む予定だ。