2023年3月29日19:33
Visaデビットのさらなる普及へ、若者層ターゲットに利用条件なく一律2%還元
ビザ・ワールドワイド・ジャパンと、りそなホールディングスは2023年3月28日、東京都江東区木場の深川ギャザリアでメディアブリーフィングを開き、オンラインでも同時配信した。ビザ・ワールドワイド・ジャパンが「Visaデビット最新動向について」と題したプレゼンテーションをした後、りそなホールディングスは、りそな銀行などが、「りそなデビットカード」のアップグレードカードとして、メインユーザー層である若年層をターゲットに、国内で初めて、利用条件などなく、一律2%のポイント還元を受けることができるポイント還元特化型デビット「りそなデビットカード〈プレミアム〉」の取り扱いを4月3日から開始することを発表した。(ライター:小島清利)
世界の常識は、キャッシュレスといえばデビットカード
この日のメディアブリーフィングでは、まず、ビザ・ワールドワイド・ジャパンコンシューマーソリューションズ部長の寺尾林人氏が「Visaデビット最新動向について」と題して、プレゼンテーションした。寺尾氏は「Visaデビットとタッチ決済を2大プライオリティーとして、普及に向けて5年間注力しました。国内ではコロナ禍を機にキャッシュレスが普及し始めていますが、Visaデビットとタッチ決済が更なるキャッシュレス推進に貢献できると思っています」と述べた。
2022年の世界のVisaデビットの取扱高は8兆60億ドルとなり、クレジットの6兆950億ドルの1.3倍となったほか、取引件数もデビッドが1,545億7700万件となり、クレジットの874億4,500万件の1.8倍となった。寺尾氏は「キャッシュレスと言えば、デビットというのが、世界の常識になっている」と話した。
日本では2007年からデビットの取扱いが増え始めており、Visaデビットの発行枚数は2022年12月末時点で2000万枚を超えた。Visaデビットの発行会社数は、2022年8月末時点で37社となっている。寺尾氏は「デビットが普及している米国と比べると、およそ10年遅れていますが、日本でもマスセグメント普及へ向けたスタートを切っている段階にあります」と話し、日本でのVisaデビットの取扱高が急成長し、2022年の取扱高は2012年比で25倍になっていることを明らかにした。
Visaのタッチ決済とVisaデビットがキャッシュレスを前進させる歯車に
Visaのタッチ決済とVisaデビットの親和性が高く、キャッシュレス推進の歯車の役割を果たしているという。2020年3月と2022年12月を比較した場合、コンビニを含む食料品・日用品に関して、加盟店で使われたVisaデビット取引件数の伸びは約2倍、ファストフードやレストランでは2.3倍となっている。そして、Visaデビットの対面利用の3件に1件以上がVisaのタッチ決済で、デビットによるタッチ決済比率は約10倍になっている。
Visaデビットの特徴としては、買い物をすると、銀行口座からすぐに引き落としとなるので、ATMもチャージも不要で、使い過ぎを防ぎやすい仕組みになっていることだ。また、Visaマークのあるお店なら、国内外・ネットで使えるほか、銀行口座があれば、15歳以上から、入会することができる。
銀行口座の新しい使い方であるVisaデビットは、とりわけ20代の若者層にユーザーが多い。2022年12月に行われた調査によると、20代におけるVisaデビットの魅力として「支払いに手数料がかからない」(男性31.7%、女性36.5%)、「24時間365日いつでも使える」(男性31.3%、女性29.2%)などが上位を占めている。また20代にVisaデビットの利用意向を尋ねたところ、男性の44.6%、女性35.4%が使いたいという意向があることが分かった。ビザ・ワールドワイド・ジャパンでは、さらなる利用促進を目指し、キャンペーンなどを実施している。
いつでもどこでも2%ポイント還元するデビットカードは国内初
続いて、りそなホールディングスDX企画部部長の川辺秀文氏が、「Visaデビットの更なる普及に向けて」と題したプレゼンテーションを行った。その中で、りそなグループのりそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらいフィナンシャルグループ傘下の関西みらい銀行が、りそなデビットカードのアップグレードカードとして、「りそなデビットカード〈プレミアム〉」の取り扱いを4月3日から開始すると発表した。
りそなグループでは、「口座から即時引落し」や「使い過ぎが防げる」デビットカードを、2017 年から大手行として初めて、普通預金口座に標準装備で提供している。今回、メインユーザー層である若年層からの利用特典の向上を求める声を踏まえ、国内で初めて、利用条件などなく一律 2%のポイント還元を受けることができるVisaデビットカードを投入することになった。
利用客は、利用日・利用先・利用額などの条件を気にせず、いつでもどこでも、2%の高還元を受けることができるのが特徴だ。各種電子マネーなど多彩なパートナー企業のポイントなどに交換できるりそなクラブポイント(関西みらい銀行は関西みらいクラブポイント)で、月の利用額1,000円ごとに20ポイントを付与する。交換レートは、りそなクラブポイントの交換提携先によって異なる。海外での現地通貨引出など、ポイント付与対象外となる場合がある。
既存顧客をターゲットに。一般カードと同じカード番号でアップグレード可能
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