英DABCOへ出資、アジア地域でのビジネス展開も検討(住友商事)

2023年5月8日12:50

住友商事は、英国通信事業者であるVodafone Group Plcの100パーセント子会社であるDABCO Limited(英国、以下「DABCO(ダブコ)」)に出資参画すると発表した。DABCOは、デバイス同士がSIMカードを使って通信し、決済などの取り引きを行うデジタルプラットフォーム「Digital Asset Broker(デジタルアセットブローカー)」を展開している。

住友商事とVodafoneは、2020年11月に戦略的パートナーシップを締結し、デジタル分野や情報・通信産業をはじめとする、さまざまな産業における協業を検討してきた。協業の第一弾は、エチオピアにおける通信事業で、2022年11月に事業会社のSafaricom Telecommunications Ethiopia(サファリコム エチオピア)を通じて、エチオピアの首都アディスアベバなどでサービス提供を開始した。これに続く第二弾が、住友商事によるDABCOへの出資参画となる。

Digital Asset Brokerは、SIMカードにIDを付与することで、独立したデバイス同士が安全に通信することを可能にするデジタルプラットフォームだという。ブロックチェーン技術とVodafoneが持つSIMカード関連の特許技術を活用している。

Digital Asset Brokerが実現する未来イメージ図(住友商事)

例えばモビリティ領域では、自動車に搭載されているSIMカードにIDを付与することで、人の手を介さず商品やサービスの代金を支払うことを可能にする。自動車自体が予め設定した条件に基づき自律的にEVチャージ料金などを決済する。これらを活用する自動車メーカーは、UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善により長期的な顧客満足度向上につなげることができるとしている。

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