2024年1月12日18:04
LINEヤフーのグループ会社でグローバルNFTプラットフォーム事業の運営を行うLINE NEXT Inc.は、デジタル・コマース(D-Commerce)のプラットフォームにリニューアルした「DOSI(ドシ)」を、日本を含む世界180カ国において提供開始しまた。また、既存のWebサービスに加え、新たにモバイルアプリ(Android)を提供する。なお、「DOSI」正式版のiOSアプリでの提供についても順次進める。
「DOSI」は、2022年9月にベータ版としてサービスを開始したグローバルNFTプラットフォームだという。NFTウォレット「DOSI Wallet」の登録アカウント数は550万を超え、累計取引数も約56万件を記録した。また、LINE NEXTは、2023年12月にPayPal創業者のピーター・ティール氏が出資したPEファンドである「Crescendo」より約200億円の資金調達を決定している。同調達は、2023年におけるアジアのブロックチェーンおよびWeb3業界で最大規模だという。
LINE NEXTではベータ版での実績をもとに、さらなるWeb3の普及に向け、NFTを基盤としたさまざまなデジタルアイテムを取引できるデジタル・コマース「DOSI」の正式版を提供開始した。
「DOSI」では、NFTを保有するだけではなく、保有することでユーザーが継続的に特典を受けられるメンバーシップアイテムを展開する。そのほかにも、NFTを基盤としたアプリメンバーシップやゲームアイテム、エンターテインメント分野のコンサートチケットなど、2,000万以上のデジタルアイテムを提供予定だ。LINE Xenesisが展開していた日本向けNFTマーケットプレイス「LINE NFT」などのNFT関連サービスは「DOSI」正式版に運営が一本化され、今後日本ユーザーは、海外のNFTを購入できるようになることに加え、海外ユーザーと取引が可能になる。
「DOSI」では、日本向けのNFT総合マーケットプレイス「LINE NFT」でのCryptoNinja Partners(CNP)や日本航空(JAL)などの日本コンテンツのほかにも、20以上のスタートアップ企業によるアプリメンバーシップアイテムを順次販売予定だ。
なお、LINE Xenesisが提供していたLINE NFTなどのNFT関連サービスや、Finschia(旧LINE Blockchain)基盤のサービスにて発行されたNFTは、一部NFTを除き関連手続きを行うことで「DOSI」にて利用可能だ。
新たに提供される「DOSI」アプリでは、Web3に馴染みがないユーザーでも利用できるようLINEなどのSNSアカウントを利用したソーシャルログインやモバイル決済を提供する。SNSアカウントを活用して会員登録やログインが可能な上、LINE PayやApple Pay、Google Pay、Naver Pay、暗号資産(FNSA、ETH)などでデジタルアイテムを購入可能だ。また、既存の「DOSI」Webサービスを使用しているユーザーは、同じアカウントでモバイルアプリを利用できる。
なお、2023年5月にサービスを開始したWeb3ゲームプラットフォーム「GAME DOSI(ゲームドシ)」は、「DOSI」アプリ内のゲームカテゴリーに統合し、Web2ゲームだけではなく、Web3ゲームのアイテムも取引可能なゲイマー中心のゲームエコシステムを構築していく。また、開発プラットフォームである「DOSI」ソフトウェア開発キット「DOSI SDK」を新たに提供し、Web2サービスおよびゲーム開発企業が簡単にWeb3を導入できるようサポートするという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト