2024年2月28日21:13
フィンテック・アズ・ア・サービス(FaaS)プロバイダーであるマレーシアのSoft Space Sdn. Bhd.は、2024年2月27日、同社のSoftPOS ソリューションである Fasstapが、クレジットカード業界の世界的な規制機関であるPCI SSCの新規格、Mobile Payment Commercial Off-the-Shelf(MPoC)ソリューション認定を同日に世界で初めて取得したと発表した。
これにより、Soft Spaceの子会社であるFass Payment Solution Sdn Bhd(以下、Fasspay)は、MPoCソリューション認定済のSoftPOSを世界で初めて実加盟店へ展開することを実現した。Fasstapは、セキュリティ性を担保しながらPIN入力を実現するSoftPOS ソリューションであり、2018 年 10 月にPayments Network Malaysia Sdn. Bhd(PayNet)の認定を取得し、その後 2019 年 7 月に Visa の認定を取得している。
PCI SSC による MPoC ソリューション認定は、市場展開に必要な機能を包含した新規格であり、他の MPoC認定には「MPoC Software」や「Attestation/Monitoring」のような部分的な機能の認定もあるが、SoftSpace は全機能を含む MPoC ソリューション認定を取得することで、世界中で SoftPOS を即時に市場展開することができるという。部分的な認定の取得では、市場展開前に再度認定取得が必要になるが、SoftSpaceの取得した MPoC ソリューション認定は、フロントエンドからバックエンドまで SoftPOS に必要な全機能の提供が可能だ。
なお、Soft Spaceは2019年8月にPCI SPoC認定を世界で初めて取得したことをはじめとして、さまざまな国で特許を取得し、多種多様なソリューション利用形態をサポートしているそうだ。
今回のMpoC 認定の発表により、Soft Space は世界で初めてフロントエンド、バックエンドシステム全体の認証を取得した SoftPOS ベンダーとなった。銀行やアクワイアラは、PCI SSC のウェブサイトで認定の取得有無を確認することで、提携するベンダーの信頼性の精査が可能になるため、今後の市場展開において MPoC ソリューション認定を取得することの重要性は増すとした。SoftSpace の早期の認定取得は強力な差別化要因として機能し、競合他社に対する戦略的優位性をもたらすとした。