2011年6月13日9:00
ここ20年の間におきた金融危機のたびに、金融機関は経費削減のためこぞって支店削減に走った。インターネットの普及で、もう支店はいらないという議論も相変わらずつづいている。
ところがJPモルガンチェイスは支店を拡大すると発表した。モバイルバンキングやオンラインバンキングの普及で、チェイス支店の取引件数は減少しているにもかかわらずである。
現在チェイスの支店数は全米に5,300店。これを今後5年間に2,000店舗も新規出店する計画だ。
チェイス支店利用者の3分の1はスモールビジネスだ。彼らのニーズは融資が主で、対面でのコンサルティングが欠かせない。
ここ数年で新規開店した支店は年間100万ドルに利益を生んでいるという。2,000店舗を開設した場合の利益は相当なものになる。
狙うはフロリダ州とカリフォルニア州。銀行過多といわれる地域だが、競合からシェアを奪い取るためには支店が有効と判断した。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。