2024年12月11日7:10
日産自動車(以下、日産)は、web3の概念およびテクノロジーを活用し、利用者へ新たな価値を提供することを目指す「NISSAN PASSPORT BETA」を2025年1月から開始すると発表した。同プロジェクトを通じて、web3の概念や特性を生かし、自動車メーカーと利用者の垣根を越えたサービスと体験を提供する。また、利用者からの反響をもとに、今後のサービス拡大を検討する。まずは2024年12月5日に特別体験に参加できる限定配布のメンバーシップNFTの応募を開始した。
まずは限定5,523枚のメンバーシップNFTを発行する。同NFTは、単なるデジタルアイテムではなく、さまざまなサービスへのアクセスを可能にする「デジタル証明書」として機能する。NFTは利用者の嗜好に合わせて以下4つのタイプから選択可能で、日々のアクションに応じて進化するという。
・「FUTURISTIC」 最新のトレンドと革新的な体験を重視する未来志向のイノベーターの方へ
・「PERFORMANCE」 クルマの持つ魅力、圧倒的な走行性能を追求する愛好家の方へ
・「CLASSIC」 築き上げてきたDNA、永遠の名車を愛する方へ
・「SMART LIFE」 快適な移動体験とスマートな生活を追求する方へ
なお、同メンバーシップNFTの配布は抽選となり、応募期間は2024年12月5日~2025年1月14日となる。
また、web3のサービスに不慣れな人でも安心してご利用いただけるよう、メンバーシップNFTの当選者を対象に「専用ウォレット」を提供する。同ウォレットは、専用の口座開設や手数料が不要で、すぐに利用可能だ。また、日産による安全な秘密鍵管理で、高度なセキュリティを確保するという。さらに、直感的な操作性、スマートフォンアプリと同様の使いやすさを実現しているそうだ。
加えて、コミュニケーションアプリ「Discord(ディスコード)」を活用し、利用者同士に加え、日産と利用者が直接つながることができる特別なコミュニティを期間限定で開設する。コミュニティでは、さまざまなコンテンツを用意し、参加者が保有するID(メンバーシップNFTやNISSAN ID、Discord IDなど)に応じて参加できるチャネルや、企画が変動する仕掛けを用意している。 また、コミュニティ内の活動や貢献度合いに応じて特別なロール(デジタルバッジ)が手に入り、利用者のクルマ愛や日産とのつながりを可視化する。
そのほか、2025年3月下旬より、コミュニティ参加や各種ミッションの達成など、利用者のさまざまなアクションに応じてトークンを付与し、限定特典や特別な体験と交換できるリワードプログラムを開始予定だ。ゲームに参加するような感覚でトークン(ポイント)を獲得でき、貯まったトークンは特別な体験や権利と交換可能だ。
なお、NISSAN PASSPORTプロジェクトは、web3領域における各企業との協業により実現した。 例えば、NTTデータはプラットフォームの開発を担当。既存のシステム(web2)とブロックチェーン技術(web3)を融合させ、すべての利用者が快適に利用できるプラットフォーム構築を目指した。Crypto Garage はブロックチェーン連携システムの開発を担当。NISSAN PASSPORTの各種機能とブロックチェーン(Polygon)を安全かつスムーズに連携させる基盤システムを提供するという。Polygon Labsはブロックチェーンのパブリックプロトコルを開発するソフトウェア企業だ。同プロジェクトではNFTの発行にPolygon PoSチェーンが使われている。
コミュニティ・システム開発では、TOPPANがコミュニティプラットフォーム(Discord)の専用システム開発を担当。初めての人でも簡易にコミュニティに参加できる、使いやすいインターフェース実現を目指した。また、Unyteはコミュニティ活性化システムの開発およびアドバイザリーを担当。独自のポイントシステムを開発し、メンバー間の交流促進と企画参加の活性化を支援する。
マネックスグループは、コミュニティ運営を担当。web3領域における豊富なコミュニティ運営実績と幅広いネットワークを活かし、魅力的なコミュニティづくりを推進する。TBWA HAKUHODO は、プロジェクト全体の体験設計および推進を担当。利用者にとって価値ある体験を創出するため、プロジェクト全体の企画・設計を統括する。