2011年6月20日12:35
凸版印刷は、秘密分散技術である電子的割符技術とICカードを活用し、オンラインとオフラインの両方の環境で、機密情報の保管・復元を可能にするデータ分散保管サービスを開発した。同社ではデータ分散保管サービスを、重要な個人情報などを取り扱い外出先でも利用する自治体、生保・損保業界や医療機関などに向けて2011年6月下旬から販売を開始する。オンラインとオフラインに対応する電子的割符技術を利用したデータ分散保管サービスは、業界初となる。
今回、凸版印刷が開発したサービスは、PCがオフラインの環境でも電子的割符技術で分割した機密情報の一部を、ICカードに保管し、分割したもう一方のデータをPC上に保管することができる。これにより、重要な機密情報を安全に保管・復元することが可能だ。
また、同社では機密データの管理ソリューションで培ったノウハウとICカード技術を、NRIセキュアテクノロジーズが提供しているデータ分散保管サービス「SecureCube / Secret Share」と組み合わせ、同サービスを開発した。なお、同サービスにはグローバルフレンドシップのGFI電子割符が採用されているという。
価格は、初期設定費用が無料(設定内容により変動)、電子的割符用のクライアントソフトウェアが3万円/台、サービス利用費用として1ユーザー・5GB(クラウドの場合)で1,700円/月となっている(ICカード費用、ICカード発行費用、リーダライタ費用などが別途必要)。
凸版印刷は、自治体、生保・損保業界や医療機関などに販売展開し、2011年度に関連受注を含めて1億円の売上を目標としている。