2025年3月4日7:00
ゲームエイトとソニーペイメントサービスの共同出資による合弁会社、S8 Plus(エスエイトプラス)は、総合決済サービス「S8 Payment」の提供を開始する。ゲームパブリッシャー向けにアプリ外決済サイトの構築・運営を支援するとともに、エンドユーザー向けにはゲーム攻略プラットフォーム「Game8」の中でゲーム内アイテムを購入できるようにする。同社はアプリ外課金の市場でトップシェアを目指す。
導入が加速するアプリ外決済サイト
構築・運用をパッケージで支援
2024年6月、「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」が国会で可決。これ以降、ゲームパブリッシャーでは、アプリ外課金の導入が進んでいる。たとえばAppleストアを通じてゲーム内アイテムを販売した場合、30%の販売手数料がかかる。アプリ外課金であればこれを5%程度に抑えることができる。
ゲームエイトとソニーペイメントサービスの共同出資による合弁会社、S8 Plusでは、1月23日より決済サービス「S8 Payment」の提供を開始した。このサービスも、アプリ外課金に着目したサービスであり、パブリッシャー向け、および、エンドユーザー向けの2つのサービスからなっている。
パブリッシャー向けサービスの名称は「S8 Shops」。アプリ外決済サイトの構築・運用を支援するサービスだ。アプリ外課金の仕組みを自社で設計・構築するには、多くの時間とコストを要する。これをパッケージで提供することにより、導入のコストと時間の削減が可能になり、より早期の収益最大化を見込むことができる。
ゲーム攻略プラットフォームから
シームレスに課金/決済機能を利用
エンドユーザー向けのサービスは「Game8 Store」という。ゲームエイトが運営する、月間4,200万UU、5億PVの国内最大級のゲーム攻略プラットフォーム「Game8」で、ゲーム内アイテムやゲームダウンロードキーを購入することができるECサービスだ。
これまで、「Game8」内の記事で情報を知り、課金もしくは購入したいと思ったユーザーは、再度ゲームを起動して課金画面を開いたり、ゲーム販売サイトに移動したりする必要があった。「Game8 Store」は、「Game8」内の記事中から直接、シームレスに課金/購入ができるシステムになっており、わくわくした気持ちを中断することなく、そのままゲームにつなげることができる。
「Game8 Store」ではゲームの安全性を保つため、未成年の購入制限を設けており、15歳未満は月5,000円、16歳以上18歳未満は月1万円を上限としている。ゲームが独自に購入制限を設けている場合にはそれに準じ、ゲーム内で上限まで購入済みの場合には「Game8 Store」や「S8 Shops」での購入はできないようにしている。
S8 Plus設立の経緯を、S8 Plus 取締役 コンサルティングセールス事業部 事業部長 平井昭利氏は、「ゲームエイトでは常々、ゲーム市場のインフラとなる決済の領域に本格的に取り組まなければならないと考えていました。重要な情報を扱う決済システムは決して脆弱であってはならない。その点、ソニーペイメントサービスの決済基盤は非常に信頼できました」と振り返る。一方、同社 取締役でソニーペイメントサービスのアライアンス企画部長も兼務する大倉悠氏は、「ソニーペイメントサービスとしては、法が整備され、いよいよ具体的なアプローチをかけようと思ったとき、やはり自社単独では難しいと判断しました。ゲームメディア業界トップのゲームエイトとのシナジーを生み出せれば、エンドユーザー、ゲームパブリッシャー双方への有意義な価値提供ができるだろうと考えたのです」と説明する。
メディア主導型の決済サービス、決済手数料の考え
2025年は変革の年に、サービスの目標は?
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