2025年11月28日18:49
電子決済サービスのトランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、生活協同組合コープこうべ(兵庫県神戸市)に対し、ビッグデータの活用を促進するデータハブサービス「Xinfony DataHub(シンフォニー データハブ)」の提供を開始した。

TMNは、コープこうべにおける購買情報や組合員情報など、さまざまなデータを預かり「Xinfony DataHub」を通じてデータを整理・加工し、ニーズに応じた形でアウトプットを行う。コープこうべ事業運営向けの内部利用および三菱食品への外部利用向けに2つのアウトプットから実運用を開始した。
三菱食品へのデータ連携は2022年に締結したコープこうべと三菱食品、TMNによる3社協力協定に基づいて取り組むそうだ。
生活協同組合のなかでも国内屈指の規模を誇るコープこうべは、店舗や宅配をはじめ共済や電力など複数の事業を展開し、独自の経済圏を確立しているが、事業間を横断した分析環境が整っておらず、シナジー効果を十分に発揮できていない課題を抱えていた。
これらの課題に対しTMNは、2021年からコープこうべとデータ利活用に関する取組みを行っている。これまで宅配や店舗など事業ごとに管理されていた組合員IDおよびそれに紐づく各種データを統合した会員基盤の構築と、POSデータを含めたビッグデータ利活用に向けたデータプラットフォームの構築を行ってきた。
今回、これらの取り組みをもとにコープこうべのデータを活用した2つの実運用を開始した。
まず、コープこうべの宅配事業、店舗事業や共済事業の利用状況を一元的に集計・可視化を行うダッシュボードをコープこうべに提供し、戦略・企画部門だけでなく営業部門や管理部門も含めコープこうべ事業運営におけるデータドリブンな業務を支援している。
また、コープこうべより預かった一部のデータを外部利用向けに加工を行い三菱食品へ連携していく予定だ。三菱食品は、これらのデータをもとにコープこうべにおけるマーケティング施策を実施することにより、同組合が展開する事業・サービスをより魅力的なものとすることで組合員に対する利便性向上につなげる。
TMNは、流通事業者の利便性向上を目的としたキャッシュレス決済サービスにとどまらず流通事業者の収益向上に貢献する取り組みとして、データ利活用を促進する情報プロセシング事業を推進している。今後も、流通事業者の事業環境の変化やニーズに合わせてデータプラットフォームサービス「Xinfony DataHub」の機能を拡張し、ビッグデータの有効活用を促進することで、より良い消費環境の創出に資する取り組みを続けていきたいとした。















