2011年8月22日9:00
米国でICカードはまだほとんど普及していない。一部の大手メガバンクが採用を決めて推進してはいるが、適用率は低い。
Visaは米国でEMV仕様の接触と非接触の両機能をもったICカードの普及を加速させると発表した。このふたつの機能を米国で浸透することができれば、NFCベースのモバイル決済のインフラ構築もできるからである。
ICカードの認証はいままで静的認証だったが、いま求められているのは動的認証(Dynamic Authentication)。より安全な決済を促進するという狙いもある。
2012年10月1日、Visaは技術革新プログラムを米国で拡大。接触と非接触の両方が読み書きできるカード端末設置を加速する。そのいっぽうしか処理できない端末は認めない方針だ。
2013年4月1日までには、Visaの米アクワイアラは加盟店がICカードトランザクションを処理できるようにしなければならない。
2015年10月1日からは、ICカードを受付けた加盟店(ICカード端末なし)で不正があった場合、アクワイアラの責任になる。
Visaはカード発祥の地でのICカード対応に本腰を入れ、世界中で偽造や不正のないICカードインフラを構築しようとしている。
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。