2026年2月〇日8:00
和田 文明
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プロフィール キャッシュレス、電子マネー関連のジャーナリスト/ライター、主に欧米、アジアのセキュリティを含むキャッシュレス情報、カスタマーロイヤルティプログラム情報を取材 |
“欧米のインターチェンジフィー(交流手数料)”の第3回目は、ヨーロッパのインターチェンジフィー(交流手数料)規制について紹介してみたい。欧州連合(EU)は、域内での競争促進と単一決済市場の実現を目的として、インターチェンジフィー(交流手数料)に対して世界で最も厳格かつ包括的な定率上限規制を2015年から導入している。欧州連合(EU)では、インターチェンジフィー(交流手数料)が高すぎると競争を阻害し、消費者に価格転嫁されるという反トラスト的な懸念から、インターチェンジフィー(交流手数料)規則を通じて直接的にインターチェンジフィー(交流手数料)を制限している。デビットカードのインターチェンジフィー(交流手数料)のみを規制しているアメリカとは対照的に、欧州連合(EU)ではクレジットカードのインターチェンジフィー(交流手数料)に対しても同様の規制を行っている。
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Index 欧米のインターチェンジフィー(交流手数料) 1、インターチェンジフィー(交流手数料)とは 2、アメリカのインターチェンジフィー(交流数料)規制 3、ヨーロッパのインターチェンジフィー(交流手数料)規制 4、インターチェンジフィー(交流手数料)のアメリカ・ヨーロッパ・日本比較 5、ヨーロッパのカード加盟店(Merchant)が“アメリカのインターチェンジフィーを理解する”
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欧州における規制の歴史的経緯:競争政策による初期介入
欧州連合(EU)は、インターチェンジフィー(交流手数料)規制が国境を越えた取引のコストを高め、競争を阻害する要因となり得ることを当初から認識していた。2000年代後半には、競争政策(反トラスト法)を通じてVisaやMastercardといった国際ブランドのカードネットワークに介入を始めた。特に、欧州委員会は2009年4月、Mastercardに対して、クロスボーダー取引におけるインターチェンジフィー(交流手数料)を約0.3%まで引き下げるよう要求し、合意に至っている。これは、当時のアメリカの平均レートと比較して、6分の1以下の水準であった。
インターチェンジフィー(交流手数料)規制の導入
2015年、欧州連合(EU)は「インターチェンジフィー(交流手数料)規制」を採択し、2015年6月8日から順次適用を始めた。インターチェンジ(交流手数料)規制は、ペイメントシステムにおける競争を制限する商慣行を防ぎ、域内のカード決済取引に統一的な技術的・ビジネス要件を定めることで、単一市場の創設を目指した。
厳格な定率キャップ
欧州連合(EU)のインターチェンジフィー(交流手数料)規制の最も重要な要素は、消費者向けカード取引(法人カードなどは対象外)に対する厳格な定率上限(アドバロレムキャップ)(表)の導入である。
(表)欧州連合(EU)のインターチェンジフィー(交流手数料)規制
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クレジットカード |
取引額の0.3% |
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デビットカード |
取引額の0.2% |
このインターチェンジフィー(交流手数料)キャップ(上限規制)は、個人向けに発行されたペイメントカードに適用され、企業向けの法人カードやAmerican Expressのような仲介者が存在しない四者型モデルのペイメントカードスキームは対象外とされた。
さらに、欧州連合(EU)のインターチェンジフィー(交流手数料)規制は、2016年に改定された決済サービス指令(PSD II、Payment Services Directive)と密接に関連しており、PSD II(改定決済サービス指令)は2018年に、カード加盟店(Merchant)によるカードホルダーに手数料(サーチャージ)を課すことを禁止している。これにより、規制対象のインターチェンジフィー(交流手数料)の上昇圧力を抑制し、カード加盟店(Merchant)と消費者間の取引の透明性を高めることが図られたとされている。
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改訂決済サービス指令(PSD2)とは、欧州連合(EU)が策定した「決済サービス指令(Payment Services Directive)第2版」のことで、オンライン決済のセキュリティ強化と競争促進を目的とした規制の改訂である。 |
インターチェンジフィー(交流手数料)規制導入後の市場構造変化と効果の評価
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