2026年6月17日9:02
みんなの銀行は、2026年5月28日で5周年を迎えた。同社はこれまでの軌跡と未来への挑戦を説明する記者発表会を開催。当日は、取締役頭取 永吉健一氏より、サービス開始から5年間で築き上げた成長の軌跡と、それを土台としたBaaS事業の進化や新たな事業領域への挑戦が拓く「銀行の未来」について説明した。また、同説明会後には記者向けのセッションを実施し、BaaSパートナーであるトランザクション・メディア・ネットワークスとの連携による期待、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)の「バリー」との連携の可能性などについても語った。

BaaS事業者の連携は36社に MUFGのデジタルバンクでも採用
みんなの銀行は、2020年12月22日に銀行免許を取得。デジタルバンクで、かつ、スマホ専業銀行という形で2021年5月28日にサービスを開始した。スマホアプリのデザインやUI/UXが評価され、さまざまな賞を受賞している。2021年にはみんなのCheer Boxを開発し取り組みを開始。また、BaaS事業もピクシブやテンプスタッフと連携してスタートした。
初年度は必要最低限のデジタルウォレット機能だけを作ってサービスを開始したが、追加機能は利用者の声に基づいて、後から開発して追加してきた。2022年11月には、マネーフォワードとの連携など、参照系APIの提供を開始している。2023年には更新系APIの外部提供をスタート。決済事業者を介さずユーザーの銀行口座から連携サービスへ直接支払う仕組みであるA2A(Account to Account Payment)決済も本格的に開始している。
4年目はBaaSのパートナーが拡大した。また、金融商品仲介サービス、請求書払いなどを提供開始している。5年目は、and ST支店やメルカリバンクなどとのアライアンスが進んだ。メルカリバンクでは、メルペイとのBaaS業務提携により、フリマアプリ「メルカリ」上でみんなの銀行口座の機能・サービスが利用可能になる機能を提供している。BaaS事業のパートナーは、2025年12月に30社を突破し、2026年5月で36社となっている。
2026年4月からは、法人口座サービスもスタートしている。B2B2CモデルをB2B2Bモデルにも展開し、事業性BaaSを本格稼働した。FFG傘下の企業として、九州北部をはじめとする地域企業や事業者とのネットワーク拡大に取り組んでいる。
また、ゼロバンク・デザインファクトリーがアクセンチュアの協力のもとに開発した、Google Cloud上で稼働するフルクラウド型の銀行システムが、三菱UFJ銀行が新設するデジタルバンクの基幹システムに採用された。みんなの銀行は、BtoC事業、BaaS事業に加えて、このシステム提供事業という3つの柱でサービスを立ち上げた。永吉氏は「今後は、日本、海外にかけてこういったサービスのニーズがある銀行さん、銀行を作ろうとする事業者さんがいらっしゃれば、ぜひ積極的に推進できればと考えております」と話す。
口座開設を一人最大5支店に拡大 APIエコノミーの実現を目指す
2026年6月11日から、従来、一人1支店に限定していた口座開設を一人最大5支店に拡大。「別のパートナー支店も使いたい」「用途に合わせて複数のパートナー支店を使い分けたいといったニーズに対応できるようにしている。
現在、みんなの銀行の口座数は、2026年5月末時点で170万口座を突破。年代は15~39歳以下で66%を占める。また、利用者は関東エリアで34%、関西エリアで18%、九州や沖縄エリアで14%となる。ボックス総数は31万6,899個、アプリアップデート数は101回となっている。2026年3月時点での期末預金量は446億円、期末ローン残高が357億円となった。
2025年は銀行機能の強化とAPIカスタイマイズによるBaaSを起点に、アクティブな口座のサイクルが回り始めたという。魅力的なBaaSサービスをユーザーが複数利用することで、アプリの利用率、稼働率が高まっていく。
みんなの銀行では、API エコノミーの実現を目指しており、自社のフルクラウドバンキングシステムを活用し、外部の事業会社へ金融機能をAPI経由で提供している。これにより、利用者は日常のさまざまなサービスにつながり、便利に決済や送金などが可能になるそうだ。
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