2026年7月31日8:20
クレディセゾンは、2026年8月1日、推し活を新たな顧客接点・事業創出領域と位置付け、社員の推し活経験と各部門の知見を結集し、IPホルダーとの共創を推進する全社横断型組織「推し活課」を新設すると発表した。

推し活によりさらなる成長へ 会員への特典や新たな決済体験提供へ
クレディセゾンは、これまでペイメント戦略として、富裕層、プレミアム戦略、リボ・分割払いなどで成長してきたが、推し活によりさらなる成長を目指すという。
同社は5カ年のビジョンとして、提供するIPコンテンツを100まで広げるとともに、カード会員として100万枚の発行を目指す。会員の獲得コストは1枚当たり1~2万円近くかかるというが、100億円以上の投資を行うことで、次の成長を目指す。
クレディセゾンは、2025年度に初めて連結の業績が1,000億円を突破した。以前はカード事業が中心だったが、リース事業、ファイナンス事業、不動産関連事業、グローバル事業などに領域を広げている。ペイメント事業の純収益は2,842億円、事業利益は332億円となる。ペイメント事業の進化として、プレミアム戦略、分割リボの拡大に加え、DX・構造改革が挙げられる。ここに、「IP・推し活戦略を加えていきたい」とクレディセゾン 取締役(兼)常務執行役員 足利 駿二氏は意気込みを見せる。若年層の獲得に加え、50代以上の大人世代、上質世代とのエンゲージメント強化にもつなげる。また、会員に対しての特別な体験価値の提供、新たなペイメント市場の創出を目指す。
時代とともに「応援」を進化、出資や協業も 「Ado STADIUM LIVE 2026 Ao」に協賛
クレディセゾンの歴史を振り返ると、1980年代~1990年代は当時のCEO 林野宏氏(現会長)が女性の社会進出を支援するため、永遠にポイントが失効しない「永久不滅ポイント」を展開した。例えば、主婦でも継続して貯まったポイントを利用することが可能だ。若者文化では、PARCO、J-WAVE、LOFT、無印良品と連携した取り組みを行った。2000年~2020年代前半は、サッカー日本代表やJFA(公益財団法人日本サッカー協会)との連携、埼玉西武ライオンズのオフィシャルスポンサーになるなど、スポーツ分野での展開を強化するとともに、ホセ・カレーラスさんの冠協賛などを行った。

2020年代中頃からは、グループ会社にチケット販売のイープラスがいる強みを生かし、野球、サッカー、バスケットボール、音楽、アーティスト・アイドル、VTuberなどとの連携を強化している。例えば、2001年よりJFAとサポーティングカンパニー契約を締結し、サッカー日本代表を応援しているが、世界的なサッカーの祭典の年ということもあり、街・移動・カード・音楽をつなぎ、応援する人に特別な体験を届けることを目指した。具体的には、渋谷の街頭ビジョン・商業施設など、町全体でサッカー日本代表を応援する取り組みを実施。また、MIYASHITA PARKでは、リアルな没入体験を提供している。さらに、西武鉄道では、車体・社内をサッカー仕様にして、移動時間も応援体験を提供したそうだ。加えて、SAISON CARD Digital 期間限定デザインカードとして、SAISON CARD Digital〈SAMURAI BLUE〉/ SAISON CARD Digital〈JI BLUE〉の2種類を発行した。
音楽では、「Ado STADIUM LIVE 2026 Ao」に協賛し、オリジナルゴブラン織りブランケットを公式通販サイト「STOREE SAISON」で販売した。また、Adoの世界観を反映したオリジナルカードデザイン「SAISON CARD Digital<Ado>」を発行開始している。SNSなどを活用し、Adoさん本人もつぶやくことで、新しいファン体験を共創することを目指している。
出資や協業では、推しを応援するカードを発行するナッジ、デジタルトレカ・NFTスタートアップ「ユートニック(UTONIQ)」を展開するユートニック、スポーツ特化型岐阜ティングやリワードを展開するエンゲートに加え、VTuberを中心にIPプロダクトやプラットフォームを課初するVTuberを中心にIPプロダクトやプラットフォームを展開するBrabe groupと事業提携している。これにより、新たな顧客層の開拓、既存顧客への特別な体験価値を提供しているそうだ。推し活により、会員とのエンゲージメントを強化できることに加え、利用頻度やLTV(顧客生涯価値)向上につなげている。
推し活は50代、60代にも広がる 推しの対象も多様化し、体験型・参加型消費へ
戦略企画部 推し活課 久次米ともみ氏は、推し活は一部の趣味ではなく、社会現象になったと説明する。推し活をする人は、日本人の4人に1人の約1,940万人、市場規模が約4.1兆円となっている。また、現在も拡大を続けており、推し活総研の調査では2026年には2,000万人を突破する予定で、日本を代表する新たな消費市場へ拡大しているそうだ。また、推し活は若年層だけではなく、生きがいや生活の活力を生み出すため、50代、60代にも広がりを見せている。実際、ハルメクの調査によると、推しのためにお金を使う50代の人は約8割となった。
また、推しの対象は、スポーツ、アニメ・マンガ、VTuber、アーティスト・歌い手、アイドル、俳優・タレント、ゲーム、ファンシーキャラクター、声優・2.5次元俳優、K-POPなど多様なIPへ広がっている。実際、推し活はグッズやCDなどの購入に加え、ライブ・イベント参加、宿泊、飲食、SNS発信、デジタルコンテンツ、EC、限定体験・特典などを含む、より広い体験型・参加型の消費へ拡張しているそうだ。
クレディセゾン会員は推し活と親和性が高い? 20件以上の案件が検討・進行中
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