2011年9月28日12:35
大日本印刷(DNP)は、腕時計などを製造販売する精密機器メーカーの和工と共同で、電子マネー決済などが行えるFeliCaチップ搭載の腕時計「RISNY(リスニー)」を製品化したと発表した。腕時計バンドの周囲は15~20 cmで、重さは約32.4g。ICチップサイズは約28mm角となっている。
和工は、スイスで約100有余年の歴史を誇る腕時計ブランド「AUREOLE(オレオール)」を1986年に取得し、腕時計の製造と販売を開始した。現在では、複数ブランドの商品の製造販売を行っている。RISNYは、電子マネー決済のほか、レジャー施設の会員証や入場チケット、職場でのID認証用など、幅広い用途で利用できる。また、特定のリーダライタとの互換性を保証するFeliCa性能検定の認定を取得しているため、FeliCa共通領域サービスの電子マネー「Edy」や「FeliCaポケット」などのアプリケーションを搭載することが可能だ。
これまで、FeliCaの通信機能は金属による影響を受けるため、金属部品を使う腕時計への搭載は困難だったが、金属の量や厚みなどを調整することによって、FeliCa通信機能を保持することに成功した。2011年12月には、和工が電子マネーEdyを搭載した製品も発売する予定だ。Edy塔載時計の販売想定価格は7,000円前後となる予定。
さらに、オプションで、文字盤やバンドを自由にデザインしたオリジナルの腕時計を作成することもできるという。
DNPと和工は、スポーツ関連やアパレル業界、アミューズメント業界などに向け、2015年度までに約5億円の売上を目指す。また今後は、腕時計の外観形状の変更にも対応し、多様なバンドのデザインも展開していく予定だ。