2011年10月2日9:00
シティは第3四半期に約3.46億通のクレジットカードDMを配布した。第3四半期だけでこれだけの投下量とはすごい。
この戦略はデビットカードの発行者手数料収入規制の影響を最小限に食止めようという狙いがある。大手デビットカード発行者の収入は規制によって約半分に減少するのだ。
北米シティの第2四半期カードビジネス収益は5.84億ドル。前年が1.54億ドルの赤字だったことを考えれば、大幅改善だ。
しかしポートフォリオはまだ完全にクリーンナップされたわけではない。貸倒率もAmexやディスカバーカード、チェイスにくらべると高い。
それでもあえてクレジットカードの新規顧客獲得に乗り出したのは意味がある。リスクをとってでも、優良顧客を獲得したいという強い思いがある。
クレジットカード部門にAmexから新たなヘッドを迎え、V字回復を狙う。はたしてこの戦略は思惑通りに行くのだろうか?
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※本記事は日本カードビジネス研究会代表 佐藤元則氏の「カードBizと僕の勝手気ままログ」をご紹介しています。