2026年11月4日7:56(JST)
【日本】エデンレッドジャパン、Gigi、ネオマルスの3社は、利厚生としての食事補助の価値向上・認知拡大を目指す初の業界団体である一般社団法人食事補助推進協会(MBAJ)を設立した。同協会は、2026年10月15日、協会設立の背景や今後の展望を説明する記者説明会を実施した。同協会は、企業が福利厚生として従業員に支給する食事補助の価値向上と認知拡大による市場発展を目指す。

42年ぶりの制度改定が追い風 改正後、各社の問い合わせ増加
MBAJの会長を務めるエデンレッドジャパン 代表取締役社長の天野 総太郎氏は、食事補助を取り巻く3つの社会変化について紹介した。まずは物価の上昇だ。食料品や光熱費など、生活に欠かせないものの値上がりが定着とくに食料品で顕著となっている。2つ目は、人手不足の深刻化だ。生産年齢人口の減少で、多くの企業で人手不足が継続倒産件数は過去最高となり、「人手不足倒産」という言葉も生まれている。3つ目は、人的資本経営の広がりだ。人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出し、中長期的な企業価値向上につなげる「人への投資」の戦略的価値への理解が拡大しているという。
そんな中、2026年4月1日より、物価高対策の一環として、福利厚生の食事補助(現物支給)に関する所得税の非課税限度額が42年ぶりに引き上げられた。これまでの非課税上限額(月額)は3,500円だったが、7,500円となった。
天野氏は、「改正後、関心は大きく高まりました」と述べる。例えば、エデンレッドジャパンは新規契約数が210%、Gigiは新規問い合わせ件数が168%、ネオマルスは商談件数が850%となった。これまでの食事補助は、大企業を中心とした社員食堂が主流だったが、これからは働く人の毎日の活力を支え、社会のインフラにしていきたいとした。
日本の食事補助支給率や食事券支給率は低い? 食事券サービスを提供する3社でMBAJを設立
なぜ今、業界団体の設立なのか? 食事補助支給率や食事券支給率をみると、日本はヨーロッパなどの諸外国に比べて極めて低いという。就業人口に対する日本の食事補助の普及率は約14%、そのうち食事券(決済型カード等含む)の支給率にいたってはわずか1%に過ぎない(※就業人口、食事補助支給者数、食事券支給者数は、Edenred各国の調査レポートより推計)。
天野氏は、「食事券型」の食事補助と「非課税の取扱い」の認知拡大が、食事補助浸透の突破口になるとした。食事補助の選択肢として、社食のほかにも、「食事券型」「設置型」「仕出弁当」等を与えることが重要だ。また、得税非課税の取扱いに関する認知率は約24.2%と、驚くほど低いのが現状だ。
エデンレッドジャパンなどは、福利厚生の食事補助に関する所得税の非課税上限額の引き上げを求めて活動している任意の団体「食事補助上限枠緩和を促進する会」を設立し、さまざまな関係者の協力を得て、上記のように非課税上限引上げを達成している。
今回、食事券サービスを提供する3社でMBAJを設立。エデンレッドジャパンは、日本で1987年から食事券サービス「チケットレストラン」を展開。iDカードに加え、Google Payにも対応している。エデンレッドグループ全体で、導入企業100万社、利用者6000万人、加盟店200万店をつなぎ、世界44か国で展開している。
Gigiは、普段利用している飲食店や全国のチェーン店を社員食堂として使える食事補助サービス「社食ごちめし」を展開している。同サービスは、利用回数や利用時間を企業ごとに柔軟に設定でき、勤務形態に合わせた運用が可能だ。
ネオマルスは、「まちなか社員食堂 GoSmart」を提供している。現在は大分市を中心に、一部地域で展開。非課税上限引上げ後は、他県を含むサービス提供地域外からの問い合わせが急増しているという。
ガイドライン策定の準備を進める 市場・利用者・技術の変化に合わせて発展へ
MBAJのビジョンは「食事補助が、人への投資そして社会インフラに」だ。活動の柱は大きく3つ。
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