2011年10月19日10:00
富士通エフ・アイ・ピーは、2011年10月14日、東京都港区の虎ノ門 琴平タワーにおいて、「PCI DSS最新動向セミナー」を開催した。
PCI DSSの最新バージョンである2.0の審査がスタートしてから半年以上が経過した。富士通エフ・アイ・ピー 公共基盤営業本部 金融統括営業部長 田中康夫氏は、「昨今、サイバー攻撃が増える中、個人情報やクレジットカードデータを取り扱う企業は、自衛手段として、自社でカード情報を守らなければならない時代になっている」と開会の挨拶で説明した。そこで今回のセミナーは、セキュリティベンダーのトレンドマイクロと、PCI DSSの認定セキュリティ評価機関(QSA)のBSIグループジャパンを招き、有名な情報漏えい事件の解析やPCI DSS準拠のポイントなどについて解説した。
講演ではまず、BSIグループジャパン マーケティング本部 武藤敏弘氏が登壇。「PCI DSSの最新動向」と題し、カード情報流出事故の現状やPCI DSSの概要、加盟店やサービスプロバイダの準拠状況、Version2.0のポイント、同氏が運営委員長を務める「日本カード情報セキュリティ協議会(JCDSC)」の活動などを説明した。
続いて富士通エフ・アイ・ピー SaaSシステム部 仁木裕子氏とトレンドマイクロ エンタープライズ営業本部 福田康信氏が、サービスプロバイダや加盟店のPCI DSS準拠をトータルに支援する「PCI DSS準拠支援サービス」の概要や要件別対応内容、提供サービスの事例、ファイルやレジストリなどの変更を監視する「Trend Micro Deep Security」について紹介した。
最後にトレンドマイクロ ソリューション事業本部 ソリューションSE部 ソリューションアーキテクトチーム 筒井智成氏が、「情報漏えいはなぜ起きたのか?漏洩事件を生々しく解析!」と題し、実際の情報漏えい事件をもとに最新の攻撃手法とその防御に関して解説した。
同セミナーは約3時間の長丁場となったが、参加者は講師陣の話に耳を傾け、ペンを走らせていた。富士通エフ・アイ・ピーによると、参加者はPCI DSSの準拠対象企業が多く、実り多きセミナーになったという。なお、同社では、大阪でも同様の内容のセミナーを10月18日に開催している。