2012年1月13日10:00
iPhoneに続き iPadを活用した決済ソリューションを投入
専用ハードウェア2種類を2月から販売開始
フライトシステムコンサルティング(フライト)は、2012年1月12日に東京都内で記者会見を開催し、同社が販売するiPhone用クレジットカード・銀聯カード決済ソリューション「ペイメント・マイスター」において、iPhoneに加え、iPadおよびiPod touchにも対応し、マルチプラットフォーム決済が可能になる専用ハードウェアの発売を2月から順次開始すると発表した。
フライトシステムコンサルティング
iPad向けの決済ソリューションは日本初
面が広いiPadと決済ソリューションは親和性が高い
フライトでは、iPhone向けのクレジットカード・銀聯カード決済ソリューション「ペイメント・マイスター」をカード会社の三菱UFJニコスと共同開発し、2010年9月からサービスを提供している。現在、iPhone用のペイメント・マイスターは、東急ハンズ、ティスコジャパンが運営する那覇国際空港線ターミナル内スマートフォンレンタル&インフォメーションカウンター、AIGエジソン生命などで採用されている。ここ半年は短期で開催する催事場やコンサート会場のグッズの販売などでの引き合いが多かったそうだ。
フライトによると、欧米では、モバイル決済が伸長しており、「スマートフォンやタブレットで決済をするのが一般的になっている」(フライトシステムコンサルティング 代表取締役社長 片山圭一朗氏)という。海外の市場調査レポートによると、米国のモバイル決済は、2015年には約13倍となる17兆1,200億円に拡大するというデータもある。国内においてもクレジットカード決済の普及とともに、さらなる市場の拡大が見込めるとしている。
片山氏は、「日本市場での成功のカギは、セキュリティ、中国銀聯カード対応、レシート印刷対応の3つがある」と説明し、同社が発売するペイメント・マイスターはその3つに対応している強みがあると強調した。
今回発表したiPad向けの決済ソリューションは、用途に合わせて専用のハードケースを2種類用意する。両製品とも、専用アプリケーションにペイメント・マイスターを利用することでクレジットカードおよび銀聯カード決済を可能にする。iPad向けの決済ソリューションは日本で初となる。
「iPadで営業やプレゼンを行っている方はたくさんいらっしゃいます。面が広いiPadと決済ソリューションは親和性が高く、この1年営業するたびにペイメント・マイスターのiPad版はないかと言われ続けてきました」(片山氏)
Bluetooth接続によるプリンタ一体型装置「P25-iM」
接触ICカードの読み取りやNFCリーダを搭載した「D-Holster for iPad」
まず、Bluetooth接続によるプリンタ一体型装置「P25-iM」(中国・BlueBamboo)は、モバイルプリンタに暗号化対応磁気カードリーダを搭載している。利用先としては、訪問先や流通店舗、催事場などを想定している。
また、iPad一体型の専用ケース「D-Holster for iPad」(米国・I Love Velvet)は、暗号化対応磁気カードリーダのほか、接触ICリーダ(接触IC決済システムは開発中)、FeliCaを含むNFCリーダライタ、POSなどで活用できる一次元・二次元バーコードリーダを搭載した。例えば、デジタルサイネージとして活用しているiPadに専用ケースを装着して、その場で決済が実現できる。また、iOS機器の、iPhone、iPad、iPod touchのマルチプラットフォーム対応となっており、アダプターだけ付け替えれば新機種にも対応することが可能だ。
「NFCリーダは、アプリケーションをつくり込めばFeliCaを利用した電子マネー決済が可能です。三菱UFJニコス様ではシンクライアント型の決済システムの提供を予定しており、そこへのつなぎ込みができればと考えています」(片山氏)
今後は、iPadのPOSレジのアプリをつくり込んでいる会社などとの協業を進めていく方針だ。片山氏は、「最小限の設備で最先端の決済システムを提供していきたい」と、同ソリューションへの自信を見せる。価格はP25-iMが5万9,800円、D-Holster for iPadは4万9,800円となる。また、現在開発中の決済ソフトは2万円を予定する。すでに、高級な商材を販売している企業からの引き合いが多くあり、同社では年間数十万台の販売を見込んでいる。