2012年4月23日14:18
日立製作所は、2012年4月25日から、モバイル端末におけるネットワークを介したアクセスの高セキュリティ化を実現するセキュリティデバイス「KeyMobile」の後継製品として、microSDカードサイズへと小型化したモバイル認証デバイス「KeyMobileMSD(キーモバイル・エムエスディー)」を開発し、販売を開始すると発表した。価格は、1万7,800円となる。
同製品は、USB接続タイプの専用リーダライタを必要とする従来製品からmicroSDカードサイズへと変更し、AndroidスマートフォンやタブレットPCへの搭載も可能となった。また、内部処理速度を約2倍に向上し、処理時間の短縮を実現したという。
セキュリティ面では、耐タンパ性に優れたICチップ内への電子証明書や秘密鍵の格納のほか、ICチップ内での電子署名処理により、なりすましや不正アクセスによる情報漏えいを防止する。また、情報セキュリティ国際評価基準「Common Criteria(CC)」の保証レベル4+(EAL4+)認定を取得したICチップを採用しているほか、ICチップにはRSA暗号2048ビットに対応したPKIカードアプリケーションソフトウェアを搭載している。さらに内蔵メモリーの容量は2GBに拡張し、カード内に業務データやドキュメント、各種アプリケーションなどを入れて持ち歩くことも可能だ。
リーダライタは、市販のmicroSDリーダライタ、またはノートPCやスマートフォン、タブレットPCに内蔵されたmicroSDカードスロットが利用可能だ。そのため、従来モデルで必要だった専用リーダライタが不要となった。
日立製作所のKeyMobileは、2005年に発売開始して以来、日立のシンクライアント端末「セキュリティPC」 の認証デバイスとしての用途をはじめ、モバイルPCのセキュリティ強化を実現するためのセキュリティデバイスとして、これまで約10万台を提供している。
新製品は、KeyMobileで提供してきた高度なセキュリティ技術を継承するとともに、処理速度の向上、カードサイズの小型化など製品強化を図った。
今後は、AndroidスマートフォンやタブレットPCなどへ適用範囲の拡大を予定している。また、日立のセキュリティソリューション「Secureplaza」のラインアップの1つとして、各種セキュリティ製品との連携を図るなど、ユーザー認証基盤を強化する製品やサービスのさらなる開発・提供を進めていく方針だ。