2012年5月17日8:00
TSUTAYA online立ち上げから「クリック&モルタル」に力を入れる
凸版印刷、KDDIと協力しNFCの実証実験も実施
TSUTAYAカンパニーでは、1999年のTSUTAYA online立ち上げより、「クリック&モルタル」を事業戦略の一つの柱に据えてきた。同社では、「半額クーポン」などに代表されるオンラインクーポンサービスやTSUTAYAを便利に利用できるアプリ「TSUTAYAサーチ」など、オンラインからリアル店舗への送客に力を入れている。
顧客からの支持を受ける「半額クーポン」
TSUTAYAを便利に利用できるアプリ「TSUTAYAサーチ」を提供
「Windows95以降急速に進むインターネット化の流れの中で、ネットをサービスに入れて欲しいという顧客要望は高く、例えば商品検索や在庫確認など、携帯電話で見られるようにして欲しいといった声をいただくようになり、オンラインを活用した店舗販促の取り組みを行ってまいりました」(カルチュア・コンビニエンス・クラブ TSUTAYAカンパニー PR・広報)
特に顧客支持が高かったのは「半額クーポン」などに代表されるオンラインクーポンサービスで、同社のビジネスモデルはグッドデザイン賞を受賞するなど多方面から評価されてきた。
同社では、TSUTAYAで取り扱っているDVD・CD・本などの在庫検索、リリースカレンダー、ランキング、作品レビューが閲覧できるほか、関連動画サイトへのリンクなど、TSUTAYAを便利に利用できるアプリ「TSUTAYAサーチ」を提供している。
「昨今では、TSUTAYAサーチなどのスマートフォン向けアプリケーションによってより高度なサービスを提供するようになっておりますが、当社が力を入れる理由は、オンラインを1つの手段として、より店舗の利用が便利に、楽しく、お得になることに顧客価値があると考えているからです」(同)
同社ではこれまでの取り組みに一定の成果を感じているが、今後はよりスマートフォン向けの対応を強化していきたいとしている。その点では、TSUTAYAサーチの機能強化などは今後の展開における鍵を握っているという。
NFC対応スマートフォンを利用した店頭プロモーションを検証
さまざまな活用の方法を検討へ
CCCでは、国内最大級の共通ポイントサービスである「Tポイント」を運営しており、すでに4,000万人の会員数を有している。ポイントについては値引きに替わる1つの顧客インセンティブとして捉えており、TSUTAYAカンパニーとしても有効活用している。
CCCでは、凸版印刷、KDDIに協力する形で2012年2月20日~3月19日まで、NFC対応スマートフォンを利用した店頭プロモーション「『タッチでチョイ見!』NFC体感コーナー」の実証実験を実施した。
具体的には、SHIBUYA TSUTAYAの5階「映像レンタルフロア」に設置されたNFC対応スマートフォンを店頭POPや商品パッケージの所定位置にかざすだけで、DVDレンタルしている映画・ドラマなどの予告映像を視聴することができるものだ。利用客が事前に作品の内容を視聴してからレンタルできるため、店舗はより顧客満足度の高いサービスの提供が可能になるという。TSUTAYAカンパニーでは、「TSUTAYAカンパニーとしては顧客の導入状況にあわせて、さまざまな活用の方法を検討してまいります」とコメントしている。
同社では今後も、「約4,000万人の会員がTSUTAYAをご利用いただけるよう会員基盤を活用し、新規顧客を拡大していていきたい」としている。