2012年9月6日23:15
凸版印刷は、NFC対応スマートフォンにクレジットデータを発行する新サービス「TOPPAN SP-TSM」を2012年9月初旬より販売開始すると発表した。同社では、2015年度に関連サービスを含め100億円の売上を目指す。
SP-TSM(Service Provider – Trusted Service Manager)とは、NFC対応スマートフォンの電話番号を特定する固有ID番号が入ったICカード(UICC)内アプリへ、サービス提供事業者から受託したクレジットデータなど個人情報の配信を行う事業者のことである。
「TOPPAN SP-TSM」は、クレジットカード会社から受け取ったデータを元にICデータを生成し、モバイル用発行データに加工。NFC対応スマートフォンのUICCに、ネットワークを通じてセキュアに発行するサービスである。クレジットカード会社は同サービスを利用することで、NFC対応スマートフォンを利用したMasterCard PayPass、Visa payWaveなど非接触クレジット決済サービスの提供が可能になる。また、スマートフォンへの発行だけでなく、ICカード用データを生成し、ICカードを発行することも可能だ。
同サービスは、海外での商用実績が豊富で、MasterCard/ Visaの認定を取得しているTSMセンターを活用し、ASPにてサービスを提供する。さらに、同サービスの提供にあたり、スマートフォンのユーザインタフェースの開発も同時に行う。
凸版印刷は今後、同サービスをクレジットカードや電子マネー、ポイントカードをはじめ、M2Mのネットワーク機器間通信用途や企業のモバイル社員証用途などに展開する。また、トッパングループのTFペイメントサービスが開発した、クラウド側決済プラットフォームサービス「シンカクラウド」とも連携し、金融機関やサービス事業者への導入を進めていく。