2013年2月5日15:37
ジェーシービー(JCB)の海外業務を行うジェーシービー・インターナショナル(JCBI)と、フィリピンのカード会社であるPVB Card Corporation(PVBCC)は、2013年2月5日から、同国内のJCB加盟店で利用できるプリペイドカードの発行を開始すると発表した。
PVBCCが発行する「PVBCC-JCB SBR Card」は、フィリピンのバコール(Baccor)市と提携し、市民IDカードにプリペイド機能を付加したものである。同IDは社会保障給付IDを兼ねており、保有者の顔写真も券面に掲載するため、役所や各種施設などで身分証としても利用できるほか、ATMなどで現金をチャージすることにより、フィリピン国内の全JCB加盟店でプリペイドカードとして利用できるという。PVBCCは、2013年末までに、バコール市在住市民など約50万人に発行する予定だ。
JCBは、世界中でJCBカードが使える加盟店を拡大するとともに、アジアを中心とする15カ国・地域では、現地の金融機関と提携したクレジットカードの発行を行っている。また、世界中の加盟店・金融機関とのネットワークを活かし、プリペイドカードやデビットカードといった決済プロダクトについても研究・開発を進めているそうだ。今回のフィリピン国内専用の汎用型プリペイドカードの投入は、パートナー金融機関のニーズに応えるため、JCBの決済ネットワークを活かした新たな商品を提供するものである。JCBでは今後、アジアを中心に、クレジットカードに加えプリペイドカードの展開も進めていくという。
JCBは、PVBCCのほか、大手金融機関のRCBC Bankard、BDO UnibankとJCB加盟店業務について提携している。同国の経済発展を背景としたカード決済市場の成長を見込み、近年は現地在住者向けのJCBカードの発行にも積極的に取り組んでいる。PVBCCとは、2011年にフィリピン国内でのJCBカード発行に関するライセンス契約を締結して以来、新規カードプロダクトの開発について協議を重ねてきた。今回のPVBCCの発行開始により、同国でJCBブランド付きのペイメントカードを発行する金融機関は、RCBC BankardとBDO Unibankとあわせ3社になる。