2013年10月3日8:30
国内最大級のポイント交換サービス「PeX」
貯めたポイントを他社のマイルやポイント、現金に交換可能
VOYAGE MARKETINGでは、企業の独自ポイントを他社のポイントやギフト券、現金に交換可能なサービス「PeX(ペックス)」を運営している。国内にはさまざまなポイント交換サービスが存在するが、累計ポイント発行額122.5億円、ポイント連携社数150社は国内最多となっている(同社調べ)。
会員数は約100万人でアクティブ率が高い
交換先は約650の銀行・金融機関の振り込みに対応
「PeX」は、各企業のサービスで貯めたポイントを、ANAやJALのマイル、Tポイント、Suicaポイント、nanacoギフト、WAONポイント、楽天Edy、Amazonギフト券、iTunesギフトコードなど、メジャーなポイントやギフト券、現金などのサービスに交換できるサービスとなる。現在、PeXを利用する会員数は約100万人。提携企業・サービスは約150社で、ポイントの交換元は約100、交換先は約50のメニューがある。VOYAGE MARKETHING ポイントソリューショングループ リーダー 溝口哲也氏は、「国内にはさまざまなポイント交換サービスがありますが、PeXは約650の銀行・金融機関の振り込みに対応しており、約700の商品に交換できるため、掘り下げれば1,400程度の交換先があるのが特徴です」と同社の強みについて説明する。
ポイントの流通額は、毎月3億円強が交換元から入り、交換先に3億円弱が出ていくという。溝口氏は、「PeXには、月間約30万人の利用者がおり、他のポイント交換サービスよりもアクティブ率は高いです。また、半年の期間で見ると、50%以上の方が利用されています」と稼働会員の多さに胸を張る。
会員がPeXのサイトを利用する場合、サイトへの流入時の交換手数料は基本的に無料となり、外部にポイントを交換するときに手数料が発生する。交換レートはさまざまだが、1回50円程度の手数料がかかることが多いそうだ。逆にマージンが発生する際は、レートアップする場合もある。例えば、「Amazonギフト券」は1%、「iTunesギフトコード」は2%、「ぐるなびスーパー「ぐ」ポイント」は10%のレートアップを行っている。
なお、同社の収益は、ポイント交換元から徴収する利用手数料、ユーザから徴収する交換手数料、ポイント交換先から徴収するマージン、広告掲載料などから構成されている。
現金の交換が約5割、レートアップされるサービスも人気
金券ショップと提携し、ギフト券と交換可能
企業が自社ポイントをPeXに交換するメリットとしては、まず大手ポイントやマイレージサービスなど、さまざまなサービスに交換できることが挙げられる。VOYAGE MARKETHING 代表取締役 戸崎康之氏は、「弊社は、広告モデルよりもポイント交換にフォーカスしていますので、現在も提携先は増えています。また、会員の利用率も高いため、交換先からの評価は高いです」と説明する。
また、PeXを通じて、国内約650の銀行・金融機関に、ポイントを現金として振り込むことが可能だ。同社は約23のアンケートサイトと提携しているが、報酬を銀行振り込みできるメリットがあるという。
現状、PeXからのポイント交換先として、現金への交換が約50%。次いでAmazonギフト券など、レートアップされるサービスへの交換が多い。
「通常、全国の銀行への現金交換を提供しているサイトは、7~8割程度が現金に交換されることが多いと聞いています。弊社は交換商品のラインアップに力を入れているため、他社に比べ、ギフト券、ポイント、マイレージなどへの交換が多くなっています」(溝口氏)
企業は、自社ポイントをPeXと交換できることで、そのほかさまざまなメリットを享受できる。例えば、自社サイトにPeX交換先サービスのロゴを掲載できるため、自社サービスをブランド化することが可能だ。また、PeXでは、サービス1社ごとに専用ページを設けており、約60万人いるメルマガ会員にもポイント交換先企業の紹介を行っている。
さらに、金券ショップと提携し、金券の在庫をポイントで交換するサービスも実施。ユーザーには定価より安く提供しており、送料も同社負担だが、肉のギフト券など、通常、なかなか売り上げが伸びないようなギフト券とも交換されているそうだ。
同社では現在、PeX内でポイントが貯まる取り組みを強化している。例えば、凸版印刷の「Shufoo!(シュフー)」と提携し、チラシを見るとポイントが貯まるサービスを行っている。また、文字入力やマウス操作のお仕事でPeXポイントが貯められるサービス等を実施。商品交換についてもOEMでサービスを提供しているが、将来的には2,000までメニューを増やす方針だ。今後は、PeX会員をセグメントしたメール配信なども検討していきたいとしている。
デジタルオンデマンドギフトサービスを展開
ポイント交換のノウハウを生かし、マーケティング事業を強化
なお、同社では、Amazonギフト券、iTunesギフトコード、Vプリカ、PeXポイントギフトといったデジタルギフト券の代理店事業を行っている。企業は、VOYAGE MARKETINGと契約し、同社のAPIにギフト券を注文すると、デジタルギフトを利用した分のみを後払いすることが可能だ。通常、券種や数量を決めて前払いで購入する必要があったデジタルギフトを、在庫リスクなく、小ロットから、後払いで購入することができるという。現状、Amazonギフト券、iTunesギフトコードといったデジタルギフト券の販売を国内で展開している企業は少ないため、今後は告知を強化していく方針だ。
また、ポイントサービスの運営ノウハウを活かし、ポイントを活用したマーケティングソリューション事業を展開している。