2013年12月3日9:25
金融ベンチャー投資が熱い
☆☆☆ 成長分野への積極投資が経済を活性化させる ☆☆☆
Invest to Financial Ventures
日本カードビジネス研究会 代表 佐藤 元則
2013年、米国では金融ベンチャーへの投資がヒートアップした。株式公開というエグジットだけでなく、ベンチャー企業の売却というエグジットが増えているからだ。
売却先は金融関連企業にとどまらない。IT企業、通信、Eコマースなどの事業会社が金融ビジネスに食指を伸ばしている。モノや情報が流れれば、金融決済が必ず必要になるからである。スマートフォンやタブレットの普及が、個人のライフスタイルやマーチャントの販売スタイルを劇的にかえていることもある。大手は既存事業の拡大で手一杯。新規分野への開発を進めたくても進められないという事情がある。ベンチャーのノウハウや人材を吸収したほうがスピーディに対応できる。
2013年の米国における主な金融ベンチャー投資をリストアップしてみた。やはり人気があるのはモバイル関連のベンチャー。決済関連のビッグデータ活用ベンチャーもホットだ。
このなかから気になる4社を紹介しよう。決済代行のZuora(ズオラ)、モバイル位置情報サービスのAisle411(アイル411)、ビッグデータ活用のZestFinance(ゼストファイナンス)、そしてこのリストにはない新進のモバイルウォレットベンチャーLoopPay(ループペイ)である。
ベンチャーへの投資は成長分野に効率的に使われるため、結果的に経済が活性化し、国は豊かになる。世界の投資家たち(国を含め)は経済原理がわかっている。