アイジック・ジャパンが国際学生証発行強化、提携カードも発行

2014年5月28日11:46

アイジック・ジャパンが国際学生証の発行を強化
MasterCard、オリコとの提携クレジットカードも発行へ

アイジック・ジャパンは、2014年5月27日、オランダ大使公邸でブランドリニューアルの記念レセプションを開催し、日本における国際学生証(ISICカード)普及のための活動を強化すると発表した。アイジック・ジャパンの協働パートナーには、MasterCardとオリエントコーポレーションも名を連ねており、今後は国際学生証提携クレジットカードの発行も予定されている。

日本でのISICカードの発行枚数は年々減少
2016年は10万枚以上の発行を目指す

アイジック協会は1953年に設立。国際学生証(ISICカード)は、国際的に有効な学生証として、世界130カ国以上で、累計1億1,000万枚が発行されている。また、UNESCO(ユネスコ)からも1968年から認定され、世界各国でさまざまな優待サービスを受けることが可能だ。ISICカード利用者は、世界の12万5,000以上の場所で4万2,000の製品やサービスにおいて優遇を受けることができるという。

アイジック・ジャパン マネージング・ディレクター マータイン・ヴァン・デ・ヴィーン氏
アイジック・ジャパン マネージング・ディレクター マータイン・ヴァン・デ・ヴィーン氏

日本には、海外から約15万人の学生が留学などで訪れ、勉学に励んでいる。海外から日本に訪れる留学生は第7位となっており、中国や韓国などの近隣諸国よりも高い順位となっている。逆に日本から海外に留学する学生は3万3,000人と、総学生数の1%にも満たない状況だ(文部科学省「日本人の海外留学者数」及び「外国人留学生在籍状況調査」より)。

日本では、2010年は5万5,000枚のISICカードが発行されたが、その後減少が続き、2013年は2万8,000枚の発行にとどまった。増加の傾向にある中国(8万7,000枚)、韓国(10万9,000枚)、台湾(11万4,000枚)といった近隣諸国に比べてかなり低いのが現状だ。そういった下降トレンドを打破するため、アイジック・ジャパンでは、ISICカード普及のための活動を強化することとなった。

アイジック・ジャパン マネージング・ディレクター マータイン・ヴァン・デ・ヴィーン氏は、「海外に旅行したり、勉学に励むための魅力づくりを行い、2015年までに少なくとも6万5,000枚、2016年までに10万枚突破を目指したい」と意気込みを見せる。

学生向けの特典や割引を拡大
日本初の国際学生証提携クレジットカード発行

アイジック・ジャパンでは、学生向け特典・割引を拡大するという。ISICカードでは、従来の旅行時の優待サービスに加え、利用者へのライフスタイルを通じたサービスの強化として、雑誌の定期購読費の割引、英会話の無償トライアル、語学検定の支援、PCソフトの無償での利用等のサービスを強化している。また、ISICカードのアプリも提供しており、利用者の現在地の近くでどのようなサービスが行われているのかを確認可能だ。

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MasterCardとオリエントコーポレーションの協力により日本初の国際学生証提携クレジットカードが発行される予定(画像はイメージで詳細は今後決定される)

使いやすさ、カードの入手しやすさの向上にも取り組み、国内750の大学機関との提携学生証の発行も視野に入れているそうだ。すでに海外では1,500の大学が提携学生証を発行。また、決済、交通、保険などの機能と組み合わせることも可能だ。例えば、韓国や台湾では決済と交通を組み合わせたカードを発行している。日本でも4カ月後をめどに、MasterCardとオリエントコーポレーションの協力のもと、日本初の国際学生証提携クレジットカードが発行される予定だ。

なお、アイジック協会の本部がオランダに設けられていることもあり、オランダ大使公邸で記念レセプションが行われた。アイジック協会の活動は、次世代のリーダーとなる意思決定となる学生の交流や旅行を推進することにより、国際的な交流や異文化についての理解を深めることが可能であるとオランダ国王大使館も期待している。オランダ王国大使館 ニンケ・トローステル主席公使によると、「アイジック協会の活動は、オランダが長い歴史の中で目指していく国際化、視野を広げていく目的に合致する」そうだ。

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