2014年10月2日17:14
筑波大学、みずほ銀行、みずほ情報総研、つくばウエルネスリサーチは、このほど総務省からの委託事業である「ICT健康モデル(予防)の確立に向けた地方型地域活性化モデル等に関する実証」に採択され、健幸長寿社会を創造するスマートウエルネスシティ総合特区(SWC総合特区)に参加する6市(千葉県浦安市、栃木県大田原市、岡山県岡山市、大阪府高石市、福島県伊達市、新潟県見附市)とともに、健康づくり無関心層も含めた多数の市民を健康づくりに誘引できるインセンティブ制度の大規模実証を開始する。
同実証事業は、みずほ情報総研が申請代表企業として全体を統括し、参加自治体、企業、筑波大学の産官学連携体制により実施する。実施期間は、2014年12月から2015年3月までを想定し、11月中旬から順次、各自治体において参加者の募集を開始する予定だ。
具体的には、大中小都市の6市広域連携のもと、40歳以上の市民を対象とした健幸ポイント付与大規模社会実証を行う。また、健康無関心層を喚起するため、SWC総合特区で実証してきたエビデンスに基づくポイント付与の仕組みを提供する。日々の健康努力と実践したことによる成果(健康状態の改善)に基づき、最大24,000pt/年(2万4,000円に相当)のポイントを付与するという。
さらに、住民が参加しやすいよう、自治体主体事業だけでなく、民間健康サービスも含めて、6市合計約200以上の健康プログラムや地域貢献事業が用意される。住民は高機能歩数計を日々装着して、毎日の努力が中央システムに送信され、それに基づいた努力や成果がポイントとして蓄積されるそうだ。蓄積されたポイントは、共通ポイント「Pontaポイント」や商品券、寄付に活用することができる仕掛けをつくり、市民の健康生活が地域経済にも波及する仕組みとなっている。
ポイント付与の仕組みとしては、これまでの調査研究の成果を踏まえ、インセンティブに工夫している。例えば、運動の開始時の「入会したよポイント」、運動を持続することによる「がんばってますポイント」、指定のプログラムに参加する「行きましたポイント」、3カ月のBMIや筋肉率の改善による「変わりましたポイント」など、開始~持続~継続~成果の各段階を評価して、健康行動を変えることを支えられる設計にしているそうだ。
なお、実験には、日本アイ・ビーエム、凸版印刷、ロイヤリティマーケティング、オムロンヘルスケア、コナミスポーツ&ライフ、セントラルスポーツも参加している。