2015年7月9日7:00特別な体験やオファーにより日本の知られざる一面を再発見ショッピング、旅行、飲食、エンターテイメントなどで特別なプログラムを提供
MasterCardは、2015年7月8日に記者会見を開催し、日本国内でMasterCardブランドのついたカード会員向けに、“お金で買えない価値がある”日本のさまざまな魅力を改めて発見するプログラム「Priceless Japan(プライスレス・ジャパン)」を提供すると発表した。
日本全国の多岐にわたる特別な体験や優待といった特典を提供
カード発行会社の価値向上にも期待
「Priceless Japan」は、日本の良さを再発見してもらうためのプログラムとなる。日本の消費者の心理は、ここ数年間で大きな変化を見せているが、“日本での日常的な生活+プライスレス”を提供することで、「消費者のエンゲージメントを高めていきたい」と、MasterCard 日本地区 社長 ロバート・ルートン氏は説明する。
MasterCardは「Priceless Japan」により、日本全国の多岐にわたる特別な体験や優待といった特典を、カード会員に提供していく。具体的には、カード利用率の高い「ショッピング」、「旅行」、「飲食」、「エンターテインメント」の4分野で、それぞれ特別な体験やイベント、格別の優待を得られる機会を提供する。
「ほかのブランドは機能に絞って特典を提供していますが、それだけではなく社会的な経験や驚きをもたらすものです」(ルートン氏)
2015年の日本人の国内旅行による収益は、海外からのインバウンド旅行による収益の11倍になると予測されている。MasterCardは、目の肥えた日本の消費者が満足できるような、新たな体験を提供できるプログラムとして「Priceless Japan」を開発したという。「Priceless Japan」では、家族、友人、地域社会などとの“絆”に加え、日本人が当たり前に感じている“おもてなし”についても再発見してもらいたいとしている。
また、消費者の生活に違いをもたらすことにより、稼働率活性化、利用額拡大、ロイヤリティ向上など、MasterCardブランドのカードを発行するイシュアの価値も高めることができるそうだ。MasterCardでは、最新のリアルタイム・デジタル・ソーシャル技術を活用して利用を促進させていく方針だ。
開始当初は全30特典を提供
「食べる」「遊ぶ」「買う」「泊まる」特別な体験を提供
キャンペーンのWebサイトは、2015年7月9日よりオープン。MasterCardのブランドのついたすべてのカードが対象となり、全30特典以上を提供する。同会見では、MasterCardワールドワイド・マーケティング シニア・ビジネス・リーダー 唐戸直哉氏から、「食べる」「遊ぶ」「買う」「泊まる」の4つの特別な体験が紹介された。
「食べる」では、MasterCardx常陸野ネストビール「クラフトビール醸造家体験」企画を実施。これは、木内酒造の協力を得て、自分の好みに合わせたクラフトビールを作ることができる。作ったクラフトビールは木内酒造の審査員によって評価され、優勝作品は、東京・神田にある常陸野ネスト直営店「常陸野ブルーイング・ラボ」のメニューとして、期間限定で販売される予定だ。
「遊ぶ」は、限られた人だけに贈る三ヶ日の手筒花火の体験となる。持ち手による手筒花火を、静岡県浜松市の浜名湖ロイヤルホテルにMasterCard限定パッケージとして用意したそうだ。
「買う」は、カスタムメイドのゴルフクラブづくりである。一本一本、手作業でゴルフクラブを作り上げている本間ゴルフ酒田工場で、カード会員のスイングなどから、最適なヘッドやシャフトの選択、顧客のクセを含めた最適なドライバー作りを体験可能だ。酒田工場は一般には公開されていないため、まさにプライスレスな体験が実現できるという。
「泊まる」は、同会見が行われた虎ノ門ヒルズにある「AOスパ&クラブ・メンバー」に新規入会すると、客室でのステイ(1泊2名)や東京の夜景が楽しめるアンダーズ タヴァンでのディナー(2名)や「AO スパ&クラブ」のパーソナルスタイルのトリートメント60分などが楽しめる体験ができる。
今後も期間限定の特典などが、随時追加されていく予定となっている。
「Priceless Cities」は35都市以上で特典プログラムを提供
2015年末までに75カ国47都市での展開を目指す
今回の記者会見には、MasterCard チーフ・マーケティング・オフィサー ラジャ・ラジャマナー氏も登壇。同氏は、30年に渡りMasterCardのマーケティングに携わり、グローバルのCMOとして、広告、スポンサーシップ、プロモーション、リサーチなどを担当している。
MasterCardでは、1997年に「プライスレスキャンペーン」を立ち上げた。当初は米国からスタートしたが、現在は112カ国、53カ国語で展開。CMでは、決済の訴求よりも感情に訴えた展開を行い、日本をはじめ、世界中の数多くの消費者に受け入れられている。
MasterCardでは、今回スタートする「Priceless Japan」のほかにも、ニューヨーク、ロンドン、ホノルル、北京、香港、シドニーといった世界の人気渡航先35都市以上で、特典プログラム「Priceless Cities(プライスレス・シティー)」を提供している。「Priceless Cities」は、2011年のPriceless New Yorkの提供開始以来、世界中の200万人ものMasterCard会員に、何千もの特別な体験や優待特典を提供しているそうだ。
マナー氏によると、「Priceless Cities」については、2015年末までに75カ国47都市での展開を目指す。また、ソーシャルメディアとの融合、タブレットやモバイルへの対応をさらに強化し、世界中の人々をつなげていきたいとしている。
そのほか、「Priceless Surprise(プライスレス・サプライズ)」では、世界30か国以上で20万件のサプライズを提供。7週間で話題となった回数は競合の7カ月を上回るという。同会見では、俳優のヒュー・ジャックマン、歌手のアッシャー、ゴルフのトム・ワトソンの事例が紹介された。