2016年3月30日8:48
「クレジットカードポイントの地産地消」を一層推進へ
中国銀行は、岡山県の指定金融機関となり、クレジットカードのドリーミーカードを発行している。「晴れの国カード」はドリーミーJCBカードの付随サービスとして中国銀行より発行され、地方銀行が発行する初のオリジナルnanacoカードとなる。一枚に前払い(プリペイド)型の「nanaco」と後払い(ポストペイ)型の「QUICPay」と、二種類の電子マネーを搭載した同カードの取り組みについて、中国銀行に説明してもらった。
決済件数日本一のnanacoとの提携は魅力に
二種類の電子マネーを搭載
「晴れの国カード」は、中国銀行からセブン・カードサービスへ提案のうえ、業務提携に至ったという。当初、中国銀行が地域カード戦略を検討するうえで、独自ポイントなどを創設する選択肢もあったが、利用者の認知度および利便性が高い仕組みを短期間かつ低コストで実現するためには既存スキームを活用するのがベターだと判断した。
「決済件数日本一を誇る電子マネー『nanaco』を擁するセブン・カードサービス様は非常に魅力的な業務提携先と判断しました」(中国銀行)
財布に収納するカードはできるだけ少なくしたいという利用者のニーズへ対応するため、nanaco、QUICPayと二種類の電子マネーを搭載した。中国銀行では、「二種類の電子マネーは利用できる店舗の範囲が異なりますので、利便性が高いものと考えます。また、前払い式のnanacoに残高がない場合に後払い式のQUICPayで支払うなど、機能面でも補完性があります」としている。
さらに、「晴れの国カード」優待店では、同カードでのnanacoとQUICPayの利用、およびドリーミーJCBカードの利用で、通常の2倍以上のポイントが加算(ポイントの地産)される。具体的には、対象優待店舗では200円(税込)ごとに1nanacoポイント加算に加えて、200円(税込)ごとに1nanacoポイントの優待ポイントを加算する。
「晴れの国カード」加盟店/優待店は650店舗以上
キャッシュレス化で地域経済の活性化に貢献
2014年11月の「晴れの国カード」発行合意のニュースリリース以降、同カードの主旨に賛同した「晴れの国カード」加盟店(および優待店)は650店舗以上にのぼる。主に中国銀行のグループ企業である中銀カードがクレジットカード・電子マネー加盟店の開拓を実施。JCBにも自社クレジットカード加盟店を中心に開拓してもらっている。2015年3月末の募集開始後の反応として、個人、法人および金融業界から多くの反響があるという。
なお、「晴れの国カード」優待店は表町商店街、ダイヤクリーニング、天満屋、マリンポリス、リックコーポレーションとなる。業種は商店街、クリーニング、百貨店、回転寿司、ホームセンター、ペットショップなどバラエティに富んでいる。
現在、「晴れの国カード」の申込ベースで約1万3,000会員(2016年1月末現在)。中国銀行では、「晴れの国カード」の会員拡大を通じて、コンセプトである「クレジットカードポイントの地産地消」を一層推進する。また、インバウンドの増加が見込まれる中、地元営業エリアでのキャッシュレス決済の普及を促進することにより、地域経済の活性化に貢献していきたいとしている。