2016年7月13日9:00
カナダのウォルマートはVisaとの手数料交渉が決裂し、Visaブランドのカードを受付けないことを決めた。そんな中、クロガーは6月27日にVisaを提訴した。
なにが起きているのか。
Visaがクロガーに違約金として700万ドルを請求したのが発端。国際ブランドがクロガーのビジネスモデルを脅かす要求をしたという理由からである。
2015年10月のライアビリティシフトに合わせ、クロガーはすべての端末をICカード対応し、デビットカードの処理をチップ&PINのオペレーションに設定した。PINデビットは国際ブランドではなく、パルスやスターという独自決済ネットワークを利用する。
これに対し、Visaはチップ&サインも受付けなければならないというルールをかざし、クロガーにペナルティを課したというわけだ。
クロガーとしては手数料の安い方式に一本化したのだが、これが国際ブランドのルールに違反するとしたのである。
国際ブランドが推進するライアビリティシフトによって、大手小売流通との軋轢が強くなってきた。