2016年8月1日15:59
凸版印刷とソフトバンクは、コグニティブ・コンピューティングを実現するプラットフォーム「IBM Watson」の日本語版を活用した、BPO業務における顧客対応の品質向上と業務効率化を支援するサービス構築を共同で推進すると発表した。
具体的には、「IBM Watson」にFAQデータや業務マニュアル、問い合わせ履歴などを継続的に学習させることで、自然言語による問い合わせ内容を理解し、最適な回答例を提示するBPO業務支援システムの開発を行う。
同取り組みの第1弾として、トヨタファイナンスの協力のもと、2016年8月1日~8月31日まで、コンタクトセンター業務における「IBM Watson」を活用したオペレーター業務支援の実用性について、実証実験を実施する。
実証するシステムの特長として、「IBM Watson」にあらかじめ学習させたFAQデータや業務マニュアル、法知識に加え、実際にシステム運用中に受けた問い合わせ履歴を継続的に学習させることで、BPO業務における接客に必要な知識をデータベース化する。
また、「IBM Watson」が自然言語による問い合わせ内容を理解し、学習済みの膨大な情報の中から最適と思われる回答例を確信度とともに提示することで、オペレーターの回答品質の向上を支援可能だ。
さらに、「IBM Watson」は学習を継続するため、常に最新の情報から最適な回答例を選択・提示し、オペレーターの回答を支援する。
過去の類似した対応事例などが提示されることにより、オペレーターの実務経験数に影響されず、安定した品質での応対ができるようになる。また、問い合わせ内容を自動で解釈して、有効と思われるさまざまな回答例や判断材料となる情報を提示することにより応答時間を大幅に削減し、業務効率を改善するそうだ。