2010年9月9日17:27
大日本印刷(DNP)と子会社のインテリジェント ウェイブ(IWI)は、マネーロンダリングや振り込め詐欺など、銀行口座における不正な取引を自動的に検知するシステム「ACEPlus for BANK(エースプラス・フォー・バンク)」を開発し、9月10日から販売すると発表した。
IWIでは、クレジット取引の中から盗難カードや偽造カードなどによる不正利用をリアルタイムで検知しブロックする「ACEPlus(エースプラス)」を開発し、1999年から販売している。現在、日本国内の主要クレジット会社25社中11社で利用されており、取引金額でトップシェアを獲得しているという。今回DNPとIWIは、銀行口座の不正取引に関する課題を解決するため、ACEPlusのシステムをベースに、銀行口座における不正取引を抽出するロジックを新たに開発し、ACEPlus for BANKとして販売を開始することになった。
ACEPlus for BANKの特長としては、①海外製のシステムのパッケージ価格が、1システム当り5,000万円~5億円であるのに対して、同システムは2,000万円~2億円と安価であること、②すでにクレジット取引において多くの実績をあげ、高い評価を得ているACEPlusをベースとしているため、不正取引の抽出精度が高いこと、③モニタリング画面の遷移などを、各金融機関の業務フローに沿ってカスタマイズできること、④報告書作成までの業務を自動化できるため、業務効率が向上すること、⑤モニタリング時のロジックを適宜変更できるため、業務のPDCA(plan-do-check-act)を回し易いこと、などがある。
今後はIWIがシステム構築を担当。DNPが営業を担当して全国の地銀、信金、信組、ネット銀行等に販促する。両社では今後3年間で約10億円の売上を目指しており、将来はクラウド方式での提供も行う予定だ。