慶應義塾大学星野研究室と「ポイントサービス効果最大化研究会」を発足(エムズコミュニケイト)

2018年8月28日10:37

エムズコミュニケイトは、慶應義塾大学経済学部 星野崇宏教授と共同研究を開始し、産学共同のポイントサービス研究組織としては初となる「ポイントサービス効果最大化研究会」を発足した。活動の第一弾として、エムズコミュニケイトが実施している「全国ポイントサービス実施企業実態調査」の最新データの活用を同研究会メンバーに提案。2018年8月27日にそのデータを公表した。

同研究会の目的は、多くの企業が導入しながらその効果の見える化、検証方法に課題を持つポイントサービスにおいて、値引きや割引と異なるポイントサービスの効果、投資対効果について実証的・学術的に見える化し、その最大化の手法を確立することだという。

一方、エムズコミュニケイトは会員/ポイントサービス構築・運営支援の専門コンサルティングとしての機能と社会的役割を強化するため、今年の4月にDNP(大日本印刷)からMBOした。同研究会の発足と、全国ポイントサービス主要企業実態調査の実施およびその活用提案は、新生エムズコミュニケイトの学術ならびに社会への貢献活動の一環となる。

なお、同研究会で報告された今年度の「全国ポイントサービス実施企業実態調査結果」の主な点は以下の通りとなった。

〇ポイントサービスの目的は、「顧客の囲い込み」(リピート獲得、離反防止)と「優良顧客の育成」が上位3位までを占めた。
〇平均会員化率、平均稼働率はそれぞれ約50%。
〇発行したポイントの交換(利用)は業界により差が大きいが、平均約60%で年々伸びている。
〇ポイント会員への「顧客アプローチ」は近年増加傾向にあるが、「分析やそれに基づく立案」は未だ3割台と課題も垣間見えた。具体的には分析が必須となる「リピート率」の分析を行っている企業は1/4に過ぎず、半数弱がKPI測定をほぼ行っていなかった。
〇業種別の傾向では、流通小売以外での効果検証実施の立ち遅れが顕著に見てとれ、測定手法に悩んでいることが明らかであった。
〇ポイントサービス実施効果を見出している企業は8割弱と大半を占めているが、分析やROI算出に基づく結果ではなく、肌感覚ということであった。

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