2019年3月22日9:00
ロイヤリティ マーケティング(LM)とSTOCK POINTは、2019年3月20日に記者説明会を開催し、LMの共通ポイントサービス「Ponta」会員を対象に、個別企業の株式銘柄へポイント投資・運用できるサービス「Pontaポイント運用」の提供を4月9日から開始すると発表した。3月20日から事前登録をスタートしている。
投資経験がない人も投資に触れるきっかけに
LMの運営する共通ポイントサービス「Ponta」は、実店舗、ネットサービス、生活インフラなど、121社171ブランド、20万店でサービスを展開している。2019年2月末で累計8,998万人の会員となっている。今回サービスを開始する「Pontaポイント運用」では、「投資・運用に興味はある、しかし難しいと感じている、経験がない方を対象としています」とロイヤリティ マーケティング 上級執行役員 鈴木隆之氏は説明する。そのため、同記者会見では、メディアに加え、日々、生活者のアドバイス、情報発信をしているファイナンシャルプランナーを対象に開催した。
LMが「Pontaポイント運用」で連携するSTOCK POINTは、世界で初めて個別株式ポイント投資サービスを提供している。同社では、 2019年3月14日から、 「StockPoint」アプリ内でポイント運用できる銘柄を15銘柄から170銘柄へ、アセットクラスを2種類から6種類へ、 それぞれ対象を拡大した。STOCK POINT 代表取締役 土屋清美氏は、今後はポイント運用の世界をさらに広げていきたいとした。具体的には、個別銘柄株式で企業の株価にポイントが連動することを特徴とした価値提供サービスを提供していく。また、個別銘柄以外の金融商品をラインアップすることで、さまざまな運用体験を提供していく方針だ。例えば、企業のロイヤルカスタマーが応援することで、ポイントの価値が高まる世界を作っていきたいとした。なお、StockPointの仕組みは、ブロックチェーン技術をベースにしたシステムで発行および管理を行っている。
加盟店との関係を深める、ポイント活用の金融サービスの新基軸に?
同会見では、野村総合研究所 コンサルティング事業本部 ICTメディア・サービス産業コンサルティング部 上級コンサルタント 富田勝己氏が「なぜ今、ポイント運用・投資サービスなのか?」について紹介した。
まず、生活者1万人アンケート調査において、Pontaなどの共通ポイントを貯めている人は、2015年の68%から2018年の76.6%までアップしている。また、普段貯めている共通ポイントとして、Pontaは2位となり、30%以上の人が貯めているとした。近年は、オンライントレード市場の伸びが鈍化する中、ポイントのお金の代わりとしての価値が高まっている。金融サービスにおけるポイント関連サービスは、インデックスタイプは複数あるが、「Pontaポイント運用」は共通ポイントでは初となる個別株での運用であるとしている。
富田氏は、Ponta加盟店銘柄で運用を行う場合、加盟店自体とのつながりを深め、消費者の利用体験をより豊にしていくことにつながると期待した。NTTドコモでは、2018年5月から、dポイント会員を対象とした「ポイント投資」を開始しており、すでに40万会員を突破しているが、生活者アンケートでdポイントの約1.5倍の利用者がいるPontaのサービスとして、「数十万会員以上の獲得はなくはない」とした。
9銘柄でサービス開始予定、3年で30~60万の獲得を目指す
会見の最後は、ロイヤリティ マーケティング 金融サービス開発部 佐藤智仁氏が同サービスの狙いやデモ行った。同サービスは、実在の株式銘柄の値動きに応じてポイントの価値が変動するサービスは共通ポイントとして初となる。これにより、ポイントを活用した企業と消費者の新しい関係を構築できるとした。Ponta会員は20ポイントからサービスを開始でき、運用中の銘柄をいつでも選び直せる。初心者でもポイントを活用した疑似的な投資体験を提供可能だ。
同サービスでは、ポイントを引き出す際、ポイント数の5%が手数料として発生する。また、銘柄ポイントへの運用手数料を予定しているが、サービス開始予定の4月9日~5月31日まで無料となる。
同サービス開始を記念して、4月8日までに事前登録した人を対象に、「Pontaポイント運用」内で使える 100ポイントをプレゼント。また、同サービス開始から2019年4月30日15時までに本会員登録した人を対象に、「Pontaポイント運用」内で使える 100ポイントをプレゼントするそうだ。
サービス開始時点での銘柄は9を想定。佐藤氏は、「Pontaポイント運用」の目標として、3年で30~60万の獲得を目指すとした。