2019年4月11日7:30
TISは、スマートシティの取り組みで先端を走る福島県会津若松市のICTオフィス「AiCT(アイクト)」内にプロジェクトルームとして拠点を開設すると発表した。TISはAiCTを拠点に、注力するキャッシュレス、ロボティクス、ヘルスケアの3分野での新たなソリューションの創出と社会課題の解決を目指す。
会津若松市は、東日本大震災を契機に情報通信技術や環境技術などを活用し、持続可能な災害に強い豊かなまちを創る「スマートシティ会津若松」を掲げ、安心して快適に生活できるまちづくりに取り組んでいる。さらに、国の成長戦略に基づく「地域活性化モデルケース」事業の採択を受け、ICTの活用や地域イノベーションの展開による地域産業の成長促進、これに伴う人材育成や実証フィールドの整備など、精力的に活動しているそうだ。「AiCT」は、同施策の一環として首都圏などのICT関連企業に働きやすい魅力的なオフィス環境を提供することを目的に整備された施設となる。
TISは「AiCT」を拠点に、参画する一般社団法人オープンガバメント・コンソーシアム(OGC)などと連携しながら、キャッシュレス分野などの実証実験を行う。
キャッシュレス分野では、地域一体となった新たなキャッシュレスネットワークを構築し、物販と交通や医療など市民生活に伴う多様な決済のキャッシュレス化を推進する。地域住民の利便性向上を図ると共に、地域のマーケティング強化から得られる地域経済の活性化や、将来的な消費ビッグデータの活用で安全で快適な地域社会の実現を目指す。
AI・ロボティクス分野では、福島県の「福島イノベーション・コースト構想/南相馬ロボット振興ビジョン」の実現に向け、複数のサービスロボットを統合的に管理・連携させるTISのプラットフォーム「RoboticBase(ロボティック・ベース)」の提供など、AI・ロボティクスサービスの実証実験と事業化を目指すという。
さらに、ヘルスケア分野では、地域の医療関連機関の保有する情報をベースに、一般生活で得られるバイタル情報を紐づけ・一元化することで、より高い洞察が得られる情報の整備と、各医療機関へのフィードバック提供を目指す。また、企業の商品/サービス開発およびプロモーションの支援を実施するビジネスも視野に入れる。