2019年7月26日12:43
Visa(ビザ・ワールドワイド)は、1年後に迫った東京2020オリンピックを見据え、選手、 観客、市民に、革新的な決済体験を提供するための準備を進めており、日本政府の掲げる2025年までにキャッシュレス決済比率を倍増し40%に引き上げる目標を支援すると発表した。Visaは、決済テクノロジーパートナーとして、史上最も革新的な大会となると期待されている東京2020が、日本のデジタル決済促進の機会となるよう、取り組んでいきたいとしている。
現在、全決済に占めるデジタル決済の割合は日本では約5分の1にとどまっているのに対し、韓国では約90%、米国では約60%、中国では約70%となっているそうだ。来年は訪日客が4,000万人に達すると予想されており、Visaは最高の商取引体験、決済体験を確実に提供するためのさまざまな取り組みを行うとしている。
現金が主流の現在の状況に対応するため、Visaは、ファストフード、交通機関、コンビニエンス・ストアといったさまざまな業界の加盟店と連携し、POSの非接触対応化を図り、東京2020の開催前に、デジタル決済の普及を推進していく。
Visaは、2000年以降、幅広い競技で活躍する世界のアスリートをサポートしてきた。Team Visaアスリートであり、今大会の新たな競技種目となったサーフィンで活躍が期待される五十嵐カノア選手は、すでに日本で公開されているVisaのマーケティングキャンペーン「キャッシュレスの波に乗ろう」に登場している。Visaは今後も、オリンピックおよびパラリンピックで活躍が期待される選手でTeam Visaアスリートのメンバーを拡充し、共に日本のキャッシュレス化推進に向け活動するそうだ。
またVisaは、金融サービス、加盟店、テクノロジー企業、フィンテック企業など幅広いパートナー企業を通じて、34億のアカウント保有者にイノベーションを提供するという。日本でのさらなるネットワーク拡大に向け、 VisaはFintechファストトラックプログラムを開始した。同プログラムでは、日本のフィンテック企業がより迅速かつ容易にVisaの決済ネットワーク上で新たなデジタルコマース体験を構築、提供できるようにするものだ。また、 Visaはこのほど、コミュニケーションアプリ「LINE」上で展開するモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を開発・運営するLINE Payと提携した。
東京2020の唯一の決済テクノロジースポンサーであるVisaは、これまでのオリンピックにおいて、商用化されていないテクノロジーの試験的導入など、最先端の決済テクノロジーを提供してきた。リオ2016オリンピックでは、初めて指輪型の決済デバイスをTeam Visaアスリートに提供した。平昌2018冬季大会では、非接触決済リーダーにかざすことで支払いが可能なグローブやピンバッジなどのウェアラブルデバイスを商用化・販売した。東京2020大会では、生体認証やウェアラブル、デジタル発行カードを含む新しいモバイルアプリケーションなどの革新的な決済を模索する予定だ。