2019年11月27日18:20
銀行系クレジットカード会社で組織する日本クレジットカード協会(略称:JCCA)は、クレジットカードの利用実態やICクレジットカードに関する消費者の意識・志向を探るため、 クレジットカードを保有する全国の消費者(20歳~69歳の男女)を対象にインターネットで「2019年度 ICクレジットカードに関する消費者意識調査」を行った。調査時期は2019年7月26日~29日で、回収サンプル数は2,099サンプルとなった(調査実施機関は日本リサーチセンター)。
その結果、クレジットカード保有者のうち、ICクレジットカードの利用率は61.8%(6.7%増)、メイン利用率も51.9%(2017年は45.4%で6.5%増)と利用率が高まっているという。また、ICクレジットカードの伸長率は、前回実施した2017年との比較において、全年代で6.7%増加、男性30~40代と女性40代は10%以上増加した。
ICクレジットカードの魅力的な特徴は「カード偽造が困難」「紛失・盗難にあっても不正利用されにくい」が上位に挙がった。しかし、特徴の認知度が39.8%~47.0%に留まっている。
さらに、暗証番号の認知度において、「しっかり覚えている」は64.3%、一方、「何となく覚えている」「覚えていない」の合計が35.7%に上った。
同協会では、 2018年9月からクレジットカードの非接触決済端末に関する普及を目的に端末設置情報等を交換するシステムの運用を開始し、クレジットカードでの非接触決済のさらなる普及を図っているが、今回は新たにクレジットカードの非接触決済についての質問を実施した。
クレジットカードをカードリーダーにかざすだけで決済が完了する非接触決済の認知度は35%と低くなっており、国際ブランドや他団体等といった業界全体で連携を図り認知度向上を推進する必要があることがわかったという。一方、利用意向は70%と35ポイントも乖離が見られ、非接触決済の利用意向の高さから、安全性と利便性の向上を図るため、業界として加盟店でのスピーディーな決済に向けた環境整備を進めていきたいとしている。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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