2020年8月7日15:43
みずほ銀行、三菱 UFJ 銀行、三井住友銀行、埼玉りそな銀行の5行は、多頻度小口の資金決済における利便性向上に向け、新たな決済インフラ構築の検討を主導していくことで合意したと発表した。
政府や民間事業者が協力し、キャッシュレス社会の実現に向けた取り組みを進める中、数多くの事業者がさまざまな資金決済サービスを提供している。しかい、資金決済サービス間の相互運用性が確保されていないなど、決済インフラのさらなる高度化が喫緊の課題となっているという。2020年7月に公表された政府の成長戦略実行計画等においても、乱立する各資金決済サービス間の相互運用性の確保や多頻度小口決済を想定した低コストの資金決済システム構築検討の必要性が盛り込まれている。
こうした状況を踏まえ、資金決済の主たる担い手である金融機関が中心となり、地域金融機関をはじめとする他の金融機関や多様な決済サービス事業者にとって、低コストかつ容易に接続可能で、かつ利用者にとっても安価で便利な決済インフラ構築の検討を進めるという。まず、合意をしている5行で同検討を開始し、今後、地域金融機関をはじめとする他の金融機関にも幅広く参加を呼び掛ける。
新たな決済インフラの内容は今後詳細化をしていくが、短期間かつ低コストで実現していくため、1,000を超える金融機関が提供する「J-Debit」サービスで利用されている基盤の活用を選択肢の1つとして検討を進めていく。具体的には、まず、Bank Payや J-Coin Payなどの複数の銀行系決済サービスが新たな決済インフラに接続されることを通じ、携帯電話番号やEメールアドレスなどを活用した送金などの安価かつ利便性の高い少額送金が実現されることを目指し、将来的には、ノンバンク決済サービス事業者が提供する資金決済サービスとの相互運用性の確保も検討していく。
今後、同検討を通じて、決済インフラのさらなる高度化に向けた取り組みを一層、加速させていきたいとしている。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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