クラウドPOS事業へ新たに参入、流通ソリューションへ事業領域を拡大へ(TMN)

2020年10月6日0:00

トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、基盤となる決済インフラ事業を通じて流通ソリューションへ事業領域を拡大すべく、クラウドPOS事業へ新たに参入すると発表した。2021年度内の受注を目指し、2022年度から展開を予定している。

クラウドPOSとはPOS(販売時点情報管理)システムをクラウド化し、特徴でもあるリアルタイム性、メンテナンス性により、迅速な意思決定支援、運用コスト低減などを利点とするものだ。TMNでは、従来のクラウドPOSの利点に加えて、利用者のミスを抑制するインテリジェントインタフェース、様々な周辺機器サポートを容易にするデバイスコンテナ実装などにより、操作性・デザイン性・柔軟性を格段に高めたという。

構成イメージ(TMN)

また、同社は標準技術策定協議会(OPOS技術協議会および.NET流通システム協議会)を通して、決済インタフェースや電子レシートなどの標準仕様策定にも参画しており、今回のクラウドPOSもこれらの標準仕様を採用し、高い移植性と優れたシステム連携性を実現したそうだ。

TMNは電子マネー決済システムを国内で初めてクラウド化し、市場の要求に応えるべく、多様な決済手段への迅速な対応、高度なセキュリティ基準への準拠を進め、クラウド型決済プラットフォーム市場においてシェアを拡大してきた。

さらなる決済領域における事業の可能性として、流通ソリューション領域全体へ視野を広げ、その中でも決済と最も親和性の高い店舗業務のラスト0.1マイルであるPOSに着目し、POSのクラウド化とIoT化構想を進めている。POSをクラウド化およびIoT化することにより、あらゆる情報がつながる。大容量データの高速処理が可能な5Gの到来を見据え、クラウドPOSから集約された決済データと、非決済データを融合させた新たなサービスの提供を目指す。

TMNのクラウドPOSの操作画面イメージ。左から売り上げ画面、支払い画面(TMN)

また、今後はクラウドPOSの業務機能のマイクロサービス化を行う予定だ。これにより従来に比べPOSにさらなる拡張柔軟性を持たせ、新たなサービスを追加/変更に必要なリードタイムも劇的に短縮することが可能となる。加えて、従来のPOS機器だけでなく、券売機、決済専用端末、情報端末などからもマイクロサービスを利用することで、店舗の多様化や経営管理の合理化に貢献していきたいとした。

TMNは、2025年~2030年に向け「情報プロセシング」を新たな事業領域として確立することを目標に掲げている。「情報プロセシング」とは、決済ゲートウェイに集約されたデータを安全に保存し、高度なデータ分析へ活用できるよう情報処理をする仕掛けを構築し、さまざまなサービスへ連携するものだ。新たに参入するクラウドPOSは情報の出入り口として、「情報プロセシング」の橋頭保と捉えているそうだ。

TMNの決済ゲートウェイには月間約1億件超の決済データが集積され、その件数は年率30%以上で増加している。集積された情報は「情報プロセシング」により、リアルタイムで効率的なプロモーション、マーケティングへの活用が可能となる。例えば、ゲリラ豪雨のような気候条件や行動条件などを、AI等を活用して分析し、その結果をタイムリーに店舗の営業施策へ反映させることも可能だ。

TMNが「情報プロセシング」に取り組むことにより、大手チェーン店に加え、規模感からマーケティング施策を講じることができなかった中小事業者においてもPOSデータを有効活用できるようになり、店舗経営の支えになると考えている。

株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス

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トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、シンクライアント型電子マネー決済システムを日本で初めて実現しました。現在では、各種電子マネーに加え、クレジット、ハウスプリペイド、QRコードといった多様な決済サービスを、TMNゲートウェイを用いてワンストップで加盟店事業者に提供しております。ポイント・電子ギフトといったCRMサービスや、認証サービスなどを提供するASP事業者との連携による決済以外のサービスも、TMNゲートウェイで実現します。

 

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