2011年3月7日13:40
凸版印刷2011年3月7日、これまで難しかったFeliCa非搭載のスマートフォンにも対応可能な機能を盛り込んだモバイルプロモーション向けASPサービスを開発し、4月から販売を開始すると発表した。同サービスは幅広い端末に対応し、ユーザー履歴管理、抽選やポイント・クイズラリーなどの各種モバイルプロモーションに必要な機能を従来よりも低価格・短納期で提供するという。
従来、モバイル端末を利用したプロモーションでは、おサイフケータイの固定IDとFeliCaリーダ端末の端末IDを組み合わせて「ヒト」と「場所」を特定することでさまざまな施策が展開されてきた。しかし、これまでのおサイフケータイの固定IDを利用したモバイルプロモーションでは、案件ごとにシステムに多くのカスタマイズを必要としていた。このため費用や時間がかかるという課題があったという。また、昨今拡大が進むスマートフォン市場において、モバイルFeliCaが搭載されていない端末が3割強を占めている。そのため、おサイフケータイの固定IDを利用して展開する従来型のモバイルプロモーションのシステムでは、これらの端末には対応できず、これらのスマートフォンユーザーへの対応が喫緊の課題となっていた。
新サービスでは、おサイフケータイの固定IDをプロモーションに利用するための履歴管理機能や、抽選、ポイント・クイズラリーなどのアプリケーションを揃えてASPで提供することで、低価格・短納期でのモバイルプロモーションシステムの構築を可能にしている。履歴管理サービスは、ユーザーの所持するモバイル端末の固定IDとタッチされたリーダ端末のIDをひも付けて管理することでユーザーの行動履歴が把握できる。アプリケーションサービスは、モバイルプロモーションに欠かせない抽選機能、ポイントラリー機能を提供する。抽選図柄やスタンプマークの差し替えなどにも柔軟に対応可能だ。
また、FeliCa非搭載のスマートフォンへの対応機能を、ビー・ユー・ジーの非接触ICリーダ端末「ピットタッチ・ミニS」(2011年4月提供開始予定)との連携により実現した。利用者がスマートフォンに事前に専用アプリをダウンロード。該当アプリを起動した後、非接触ICリーダ端末「ピットタッチ・ミニS」にかざすだけで、モバイルサイトへの自動アクセスが可能となる。
価格は、初期費用が3万円から、月額費用が5万円から (ハードウェア費用は別途)となっている。同社では2011年度前半期で100件の受注を目標としている。
想定販売先は、大型商業施設でのポイントラリーシステムを使った館内回遊施策、各種イベント・キャンペーン展開を検討している企業、モバイル会員獲得施策を検討している企業などを想定。凸版印刷は、同サービスをさまざまな企業へ販売展開するとともに、モバイルプロモーション、キャンペーンにおける施策立案から運用までをワンストップで支援する。さらに、NFC端末への対応や、入退室管理などのアプリケーション機能の拡充を図ることで、よりさままざまなシーンにおけるモバイル端末の活用を提案していく。