2011年10月19日10:49
大日本印刷(DNP)は、2011年10月19日、金融機関などの新規口座開設に関わる窓口業務をトータルにサポートする「窓口業務支援ソリューション」の販売を開始すると発表した。
同ソリューションは、アノト方式デジタルペンと専用の申込書で手書き文字を瞬時にデジタルデータ化する仕組みと、運転免許証などを読み取り本人確認を行うマルチカードスキャナーを組み合わせた「口座開設申し込みシステム」と「ICキャッシュカード即時発行システム」で構成している。
口座開設申し込みシステムは、顧客の口座開設の申し込み時に、申込書にデジタルペンで記入した文字情報をリアルタイムでデジタル化することで、申込書と同じ体裁の電子フォームのデータとして保存する。また、記入漏れなどの不備があった場合は自動的にチェックを行い、記入ミスを防止する。さらに、運転免許証などの公的認証カードをマルチカードスキャナーで読み込み、本人確認を実施。公的認証カードから氏名や住所などのデータを取り込むことも可能で、顧客の記入負荷を軽減できるという。
ICキャッシュカード即時発行システムは、DNPが運用するCDMS(Card Data Management Service)センターと金融機関の店舗をネットワークで結び、店舗の口座開設申し込みシステムから送った顧客情報を元にCDMSセンターでICカード発行用のデータ処理を行い、店舗に設置した発行機でICキャッシュカードを即時発行する。カード裏面への目隠しシール貼付と、プリンター内のインクリボンに残る認証番号などの文字の判別を不能にする機能によりセキュリティ機能を高めており、インターネットバンキング一体型のICキャッシュカードも発行できる。
価格は、口座開設申し込みシステムが、一式50万円。内訳はアノトペン1本、マルチカードスキャナー1台、タブレットPC1台となる。また、ICキャッシュカード即時発行システムが、 ASP月額利用料120万円から、ICキャッシュカード即時発行機 が100万円(台)となる(初期開発費と保守費用等は別途)。
DNPは、「顧客サービスを実現する次世代店舗~Smart Branch~」をコンセプトとし、その第1弾として同システムを金融機関に販売し、今後5年間で約50億円の売上げを見込んでいる。