2011年1月5日11:55
大日本印刷(DNP)とDNPの100%子会社のDNPアイディーシステムは1月5日、IC運転免許証のICのデータを読み取り、そのカードの真贋判定を行うシステム「本人確認用運転免許証読取システム」の販売を本格的に開始したと発表した。同システムはすでに、東京都杉並区役所、東京都府中市役所、東京都武蔵野市役所をはじめ、複数の自治体に当システムが採用しているという。
同システムは、読取機に運転免許証を挿入すると、運転免許証にICが搭載されているかどうかを自動的に判別する。専用アプリケーションソフトの使用により、暗証番号を入力することで、ICチップに記録された情報をパソコン画面に表示できるため、運転免許証の券面情報と記録情報の照合(本人確認)が容易に行えるという。また、IC運転免許証の暗証番号を忘れてしまった場合や、ICが搭載されていない旧来の運転免許証の場合は、券面の物理的な特徴に着目し、DNP独自のアルゴリズムによって判定しているため、高精度で信頼性の高い真贋を実現する。さらに、ICデータの読み取りと同時にカードの表裏券面のスキャニングを行うことで、住民基本台帳カード交付申請時に必要な保管用書類を作成できるため、業務負荷の軽減につながるという。同システム用の読取機は、縦180×横160×高さ95mmの省スペース設計で、受付カウンターなどの狭い場所でも設置が可能だ。
今後DNPは、同システムの販売を全国で本格化し、2012年までに約2億円の売上を目指す。