2012年7月23日0:00
共通ポイントプログラム「Ponta」を運営するロイヤリティ マーケティング(LM)は、2012年7月19日に、世界に類を見ない資本関係を超えた異業種連合による「CRM研究会」を発足すると発表した。
Pontaは、2012年7月15日現在、会員数4,606万人、提携社数52社・60ブランド、提携店舗数約1万8,700店舗となっている。
LMは、Pontaの提携社間の連携により、従来のCRMの枠を超えたPontaならではのCRMの実現を目指し、定期的に研究会を開催している。一般的なCRMは、自社の顧客のみを対象として管理・アプローチするのに対し、「Ponta CRM」では、複数の提携社での購買行動データを連係させた分析に基づき、自社広告・販促媒体のみならず他の提携社の媒体も活用し合い、効果的に販促アプローチを図るという。
具体的には、「4,600万人の会員情報」、「年間18億件のポイント履歴」、「さまざまな業種のPOS情報」、「リアルタイム位置管理」、「趣味・嗜好・リサーチ情報」、「SNS情報」などの消費者の行動情報を一元的に把握することで、より効率的なマーケティングを実現できるという。同研究会では、Pontaのビッグデータ分析を駆使することにより、顧客の見える化を進め、提携社間に散在する知見・ノウハウを結集し、単独では実現できないCRMを目指す。
例えば、ローソンにおいては、Pontaのビッグデータを活用したデータ分析が、効果的な商品開発やマーケティング施策につながっているという。こうした先進事例を参考にしながら、CRM研究会では、提携各社の実務担当者が参加し、各社の実績数値に基づいた意見交換を行うなど、より実効的な施策提案の場として成長させていきたいとしている。
発足時の参加企業は、ローソン、ゲオ、日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC、ピザハット)、昭和シェル石油、ルートインジャパン、ヒマラヤ、エイチ・アイ・エス、ゴルフダイジェスト・オンラインの計8社9ブランドとなる。
CRM施策の検討グループとしては、「店舗Aグループ(高単価・高頻度)」のローソン、ゲオ、KFC、「店舗Bグループ(低頻度・高単価)」の昭和シェル石油、ルートインジャパン、ヒマラヤ、エイチ・アイ・エス、「WEBグループ」のピザハット、エイチ・アイ・エス、ゴルフダイジェスト・オンラインの3グループでプロモーションプランを検討する。
なお、CRM研究会発足に向けては、2度の会合を開催している。4月13日のキックオフ開催では、Ponta会員の基礎俯瞰およびグループごとに各社の現状を共有した。また、6月29日の分科会では、店舗A・Bグループに分かれ、それぞれのテーマに沿って具体的なプロモーションプランを検討している。店舗Aグループでは、自社未利用で他社来店会員に自社に来店してもらう施策、店舗Bグループでは、ターゲットとする特定の顧客セグメントに来店促進をするための施策について話し合いの場が持たれたそうだ。