2013年11月22日20:50
インフィニオン テクノロジーズは、2013年11月19日、業界最高のメモリ密度とデータ処理速度を持つ、電子パスポート(ePassport)向けの新しいセキュリティ コントローラ「SLE78」を発表した。
「Integrity Guard」技術を搭載した新しい「SLE78」は、個人および生体認証データに加え、将来の電子パスポートでは同様にオンチップのストレージを必要とするビザや出入国スタンプのデータを安全に保管するため、メモリが3倍以上に拡大された。
またデータ量増加にもかかわらず入国管理時のセキュリティチェックの効率を可能な限り高めるため、この新しいセキュリティ コントローラでは電子スキャナーによる読み取り速度が8倍に高められている。パスポートのデータは電子パスポート用のチェックポイントに置かれた非接触スキャナーを使って平均1秒未満で読み取ることができ、このスピードは旅行者と空港を運営する側の双方にとってメリットとなる。
SLE78は、700キロバイトの業界最高のメモリ密度を達成。プログラムコードに必要な約200キロバイトのスペースに加え、可変データのため最大500キロバイトのflashベースのメモリ容量が用意されている。
カード保有者の個人および生体認証データに加え、「SLE78」は多数の電子ビザ、数百個の出入国スタンプ、およびフリークエントフライヤー プログラムのロイヤルティ ポイントの保存が可能だ。
入国管理ゲートで大量のデータを処理するため、新しい「SLE78」セキュリティ コントローラはISO/IEC 14443に基づく、6.8メガビット/秒の処理速度を持つvery high bitrate(VHBR)プロトコルを採用している。このVHBRは、電子パスポートと対応スキャナーとの間の非接触通信の安定性も高めるという。