2016年1月5日19:54
大日本印刷(DNP)とフェニックスソリューションは共同で、金属製品に取り付けても安定して読み取りできるICタグを開発したと発表した。同製品は、防水性があり、紫外線に強い材質のパッケージで保護されているため、屋外での利用にも適しているという。販売受付開始は2016年2月1日を予定しており、両社では2017年度までの累計3年間で30億円の売上を目指す。
従来、金属対応ICタグとして製品化されているICタグの多くは、タグを正面から読み取ることはできたが、金属の背面に貼り付けた場合やタグが複数重なった場合には読み取れないなどの課題があった。これに対し、今回両社が開発したICタグは、貼り付けた金属をアンテナの一部として活用し、金属から生じる電波を通じて非接触通信が可能だ。広い指向性を有するため、金属の背面に貼り付ける、もしくは、複数の金属に挟まれていても、通信が可能となる。例えば、道路のマンホールの蓋の裏面に同製品を貼り付ければ、蓋を開けずに路上からタグを読み取り、メンテナンス情報を確認できる。
また、同製品は、ICタグの通信規格として広く利用されているEPCglobal Class1 Gen2に準拠しており、既存のリーダーライターを利用できる。さらに、ICタグを保護するパッケージには、防水性があり紫外線に強い材質を使用しているため、屋外での利用も可能だ。同パッケージは柔軟なため、ボンベのような曲面にも取り付けることができるという。