2020年11月27日8:00
クレディセゾンは、2020年11月26日にヒカリエホール(東京都渋谷区)で記者説明会を開催し、クレジットカード「セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード」の新ラインアップとして、期間限定で申し込みできるプレミアムカード「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」を、2020年11月26日~2021年6月30日まで募集すると発表した。
American Expressブランドの取扱拡大
記者説明会ではまず、クレディセゾン 代表取締役会長CEO林野宏氏が登壇して挨拶した。クレディセゾンでは、足掛け13年、3,000億以上のコストをかけて基幹システムを刷新したという。その間は新商品の開発が積極的にできず、特に若年層向けのカード会員の獲得で劣勢だったそうだ。
クレディセゾンでは、1997年からAmerican Expressブランドのカードを発行しているが、1兆5,000億円強の取扱高となり、2015年比で150%と拡大している。2021年は2015年比170%の1兆8,000億円の取り扱いを目指している。
現在、国内のAmerican Express提携先として唯一、世界発となるセンチュリオン新デザインを採用している。日本人の成人は、1人あたりのクレジットカード平均保有枚数は2.7枚と言われる。メインカードとして利用されるための競走が激しくなっているが、ステイタスがあり、自身を表現できるカードとしてAmerican Expressは魅力的だとした。
新商品が続々登場?日本一のカード会社を目指す
現在、クレディセゾンのカードショッピング取扱シェア(2019年10月~2020年9月)の29.1%がAmerican Expressとなっている。また、直近1年間の新規発行カードのAmerican Expressブランドシェアは40%を超えている。林野氏は「今後、アメックスブランドをフィーチャーしていく」とした。現在、個人カードに加え、コバルトビジネスなど法人決済カードの発行も力を入れているが、「続々と毎月のように新しいサービスを開発して、皆様にご理解とご納得をいただいてご入会いただきたい。再び成長を取り戻して、日本一のカード会社になる」と林野氏は力を込めた。
国内初「ローズゴールドカラー」を採用
次いで、新カードのコンセプトをクレディセゾン セゾンAMEX事業部 佐多亮子氏が説明した。「セゾンローズゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」は、2018年にAmerican Expressが米国で期間限定で発行した「ローズゴールドカラー」を採用したカードを、日本で初めて発行するカードとなっている。
コンセプトは「わたしが本当に持ちたいカード」
佐多氏によると、新カードのコンセプトは、「わたしが本当に持ちたいカード」。従来のゴールドカードの特典の既成概念にとらわれず、消費者の視点で本当に持ちたいカードを意識し、これまでのクレジットカードでは満足してもらえなかった点を見直したそうだ。カードの開発も4名の女性メンバーを中心に行ったという。優待サービスについては、新しいサービスとの出会いが生まれるラインナップを意識しており、長く使うほどメリットを感じてもらえるように、継続特典を付帯した。佐多氏は「このカードは年に数回のための旅行サービスは思い切ってなくしました。その代わり毎日が輝くためのサービスの特典を用意しています」と説明する。
月会費980円のサブスクモデル採用
具体的なカードの特徴として、「月会費制」(月会費税込980円)をカードで採用。また、毎月、「スターバックス eGift」(日本国内のスターバックス店舗で利用できるデジタルチケット)500円分をプレゼント。さらに、1カ月1万円以上のカード利用でスタンプがたまり、6回継続で一流ホテルでの食事券、12回継続でニコライバーグマン オリジナルフラワーボックス(カード限定デザイン)、18回継続で高級和牛のカタログギフトがプレゼントされる。さらに、ニコライバーグマンオンラインストア・フラワースクール 10%OFF の ほか、サブスクサービスを中心とした優待サービスも用意する。優待サービスのラインナップは今後も追加していく方針だ。
スターバックスeギフトの受け取り、会員限定特典・優待クーポン情報などの情報はアプリに集約。継続特典、次の特典までのチェックもアプリ上のスタンプラリーで確認できる。また、会員は、永久不滅ポイント(1,000円につき国内1ポイント、海外2ポイント)、American Expressブランド限定のサービスの利用も可能だ。佐多氏は「これまでのクレジットカードにはない、新しい価値を提供するカード」を目指していきたいとした。
月会費で退会のリスク、会員獲得や稼働率の目標は?
「チームローズ」コミュニティを構築へ
なお、今回のサービスでは「月会費制」を導入したが、見方によっては年会費に比べ早期の退会につながる可能性もあると思われる。その質問に対して、クレディセゾン ペイメント事業部 セゾンAMEX 相河利尚氏は「特典の嵐をコンセプトにしています。チャレンジではありますが、サービスを考える側もその月に特典を用意していかなければいけません。毎月違う楽しみを自分たちでも課しています」とした。確かに、1カ月、2カ月といった短期間での退会のリスクはあるが、魅力的な特典を提供することで、毎月楽しく、継続してカードを使ってもらいたいとした。また、会員数を増やし、「チームローズ」というコミュニティを構築することで、交流を深め、次のサービスは会員と一緒に作っていきたいとしている。
まずは半年間で2万枚の会員獲得をめざす。また、「稼働率もゴールドカード以上の数字を目標にしており、限りなく100に近い数字を目指していきたいです」と相河氏は意気込みを見せた。